経理屋が読み解く『MMT入門』

『MMT入門』(L・ランダル・レイ,2019,東洋経済新報社)をベースにMMTを解説します。ときには自分の思うところを書き綴ったり。

落書き:大西つねきさんの件について

この記事はMMT解説ではありません。私の思うところを書き出しただけの落書きです。

 


「正しさ依存症」とそれを生み出す教育について(Live配信2020/7/3)


【動画生中継】れいわ新選組 記者会見 大西つねき氏の処分について 2020年7月16日

 

こちらの2つを視聴しました。舩後さん・木村さん・大石さんの声明やコメントも読みましたが、ここでは、この2つだけを考慮に入れて私の所見を述べたいと思います。

 

大西さんの意見に対する私の感想は、

  • 明らかに優生思想とは全然関係ない。
  • 言ってることは分からんでもない。もし、高齢者本人が望んでもいない延命措置が続けられていて、そのために若者の人生が浪費されているという状況があって、「それ、止めてもいいんだよ。」と言ってあげるべきだとすれば、それは個人では誰も言い切れないことであって、誰かが言えるとすれば、それは唯一、政治だという意見に論理的な誤りはないと思う。延命を止めることの是非について、大西さんは「死生観の問題」と言われているし、絶対に正しいことだと考えられているわけではないのでしょう。私の中では、結論は出ていません。
  • ただ、本人もそれを「命の選別」と呼んでいるし、嫌がる人も多いだろう。特に反緊縮クラスタだと拒絶反応を示す人の方が多数派だろう。それもそれで分からんでもない。

それに対して、山本太郎さんの説明を、「今回の”命の選別”発言の内容だけでなく、根本的に党の綱領と大西さんの思想信条が相容れないことが明らかになったので、除籍という結論に至った」ということで理解し、れいわ新選組のホームページで党綱領を確認してみました。

reiwa-shinsengumi.com

綱領なので当然なんですが、文言が抽象的ですし、総会の場で具体的にはどういうやりとりが行われたのか分からないですし、正直、どういった部分が相容れないのかはよく分からんという所見です。

 

で、私としての結論なんですが

ちょっと乱暴な言い方かもしれませんが、内ゲバやってる場合か?” これに尽きます。

いまでもテレビでは堂々と「国の財政は破綻寸前」とか「公務員は血税を無駄遣いしてる」とか「○○に使うカネがあるなら政府はそれを▲▲に回せ」とか・・・

news.livedoor.com

とかとか、クレイジーな言説が大手を振っとるわけじゃないですか。

まずはこれを是正しないと話にならんでしょ。彼ら新自由主義陣営はド直球に「命は選別します。オレかオレ以外か。」って声高に叫んでるわけで、それは今回のれいわと大西さんのすれ違いどころの話じゃない。

”日本人のクレイジーな常識である新自由主義・商品貨幣論・緊縮至上主義・財政破綻論・グローバリズムを打破すること”が先決であって、”貨幣は貸し借りの記録”という初歩の初歩の事実さえまだまだ浸透できてないというのに、こう言うと語弊があるかもしれませんが、具体的な事件も何も起きてないのに、そんなマニアックな部分で意見が合わんからといってケンカしとる場合じゃないでしょう。そんなことやっとるうちに命はどんどん選別されていきますよ。

都知事選で思い知ったでしょう。反緊縮は明らかに少数派であり、れいわ新選組は弱小政党なんですよ。そんな反緊縮が多数派を取るには、少なくとも、小池さんへ投票するような、いわゆる”B層”の4割をこっち側に引きずりこまなくちゃならんのです。あなたたちが登ろうとしているのはこんなにクソ高い山なんですよ。内ゲバやっとる場合ですか?

 

れいわ新選組に対する今後の私の考え方

”日本人のクレイジーな常識である新自由主義・商品貨幣論・緊縮至上主義・財政破綻論・グローバリズムを打破すること”、これが果たされないうちは、経済・福祉・防衛・教育・環境・公衆衛生・・・・ほぼほぼ全ての分野において、まともな政策が行われることはない。ここを是正しないと何も始まらない、これは最優先にして最重要な課題であり、それ以外の議論はだいたいその後でなければ解決しない問題であり、言うなれば”些末な問題”に過ぎない、このように考えています。

しかし、大西さんを除籍するという結論に至ったということは、れいわ新選組及び山本太郎さんにとっての優先順位というか考え方は、そのようなものではなかったのでしょう。ただ、このことについては、「そうですか、分かりました。」というだけで、その考え方を良いとも悪いとも思いません。私がそういう事実を認識した、というだけです。

ですので、少なくとも党首の山本太郎さんがまっとうな経済政策を掲げている限りは、いままでと変わらず支持を続けます。山本さんの例えば原発に関する政策については支持しかねる部分が多分にありますが、それは私にとっては”些末”な問題です。

”日本人のクレイジーな常識である新自由主義・商品貨幣論・緊縮至上主義・財政破綻論・グローバリズムを打破すること” これを実現するためにプラスになる限り、私は今後も山本太郎さん、れいわ新選組、そして大西つねきさんを支持します。

 

ご意見・ご感想等、コメントやリプツイでいただければ幸いです。

 

以上、よろしくお願いいたします。