経理屋が読み解く『MMT入門』

『MMT入門』(L・ランダル・レイ,2019,東洋経済新報社)をベースにMMTを解説します。ときには自分の思うところを書き綴ったり。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

落書き:パリコレ現象

この記事はMMT解説ではありません。ふと思ったことがあったので、記事にしてみました。 その閉じきった狭い世界では、外の世界とは全く違う価値観が構築されていて、その価値観は外の人から見ると全く理解不能で滑稽にさえ映るけれど、その世界の有力者は外…

"債務残高対GDP比"の正体

MMTが示すように、政府の債務(現金通貨、準備預金、国債を含む)は非政府部門の金融資産である。政府赤字は非政府部門の黒字に等しく、その結果所得が生まれて貯蓄となる。貯蓄とは政府に対する債権であり、最も安全な資産である。主権を有する政府が自らの…

"PB黒字化目標"の正体

均衡予算が意味するのは、政府の支出によって供給された政府の通貨がすべて納税により「返却されて」しまい、その結果非政府部門には何も残らない──いわゆる「雨の日」のために取っておく余裕資金がない──ことである。このあとの2つの章で議論するように、均…