国債乱発派のMMT解説

ランダル・レイ教授の『MMT入門』をベースにMMTを解説します。ついでに自分の思うところなんかも伝えられたらと思います。ツイッターはこちらhttps://mobile.twitter.com/xbtomoki

5-7.租税とは何か(補遺)

次に、フォーステイターはこう述べたー何に課税するかを決めるための基本理念は、「悪に課税せよ、善ではなく」であるべきだ。
MMT現代貨幣理論入門』kindle版 288/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

補遺でございます

補遺(読み)ホイ
もれたりした事柄をあとからおぎない加えること。また、そのもの。「全集の補遺編」

前回記事でおっぱいがどーのこーのとかふざけたせいで手軽に読めるボリュームを超えそうになって書ききれなかったテーマがありますので、前回を第5章の〆にするつもりだったのですが、もう1本記事を書いておこうと思います。

 

無税国家は可能か

[5-1]でこんなことを書いたわけですが、「税は不要なのでは?」にちゃんと答えてませんでした。

ただ、「税は何者なのか?」については、もう答えは出ています。"税"とは、政府が国民から一方的にカネを徴収する制度のことです。答えはこれ以上でも以下でもありません。「税とはいったい何なんだろう・・・」なんていう思索は哲学者に任せることにします。おまけに書いたとおり、下手に意味付けをしようとすると、ろくなことになりません。

ということで、問題になるのは「税は不要なのでは?」、こちらの疑問だけです。これについて答えるために、次回以降では、税の果たす機能と役割を解説していこうと思います。

5-1.税は財源ではない ver.3 - 国債乱発派のMMT解説

 

結論から言うと、

無税国家は不可能です。

 

"租税は貨幣を動かす"とはどういう意味だったかを確認しましょう。

租税には主権通貨をちゃんと主権通貨として通用させる役割があるわけです。

5-2.租税は貨幣を動かす - 国債乱発派のMMT解説

ですので、無税国家にするということは、主権通貨を捨てるということです。

 

続いて、"税は財源ではない"とはどういう意味だったかも確認しましょう。

主権通貨を持つ国の政府は、支出をするために事前に徴税をする必要は無く、たとえ税収がゼロであっても、いくらでも支出することができる。

5-1.税は財源ではない ver.3 - 国債乱発派のMMT解説

ですから、主権通貨を持たない国の政府は、"税は財源ではない"が通用しないので、税を徴収しなければ政府支出ができません。

よって、無税国家は成り立たない、というわけです。

 

悪に課税せよ、善ではなく

これはどちらかと言うと、べき論なので、税にまつわる7つの事実のような絶対的な話ではないのですが・・・

[5-2]のモズラーの名刺の話、( ゚д゚)<皿洗いするー!ってやつを思い出していただくと、税というシステムの根本的な目的は、"国民を公共目的のために働かせること"でした。

「であれば、租税は"悪行"を減らすわけだから、公共目的に適うような行為つまり"善行"に課税して"善行"を減らすのは、国民の善行を減らすことで国民を善行へと仕向けているわけで、これはとても非効率だ。どうせ課税するのであれば、"悪行"に課税した方が効率的だ。悪に課税せよ、善ではなく。

ランダル・レイさんはMMT現代貨幣理論入門』の中で、このように述べています。

 

"悪い税"ランキング

前回記事でランダル・レイさんが考える"善を課税対象にしてしまっている税"つまり"悪い税"として、社会保険料・消費税・法人税を紹介しました。法人税については、納得できないところがありますが、社会保険料と消費税については、廃止するべきという意見におおいにあぐりーです。

 

さて、日本には本当にたくさんの税目があります。財務省のホームページにまとめられてたのを数えたら48種類ありました。

f:id:xbtomoki:20210223161148p:plain

税の種類に関する資料 : 財務省

 

社会保険料・消費税の問題は前回で説明済みですので、それ以外で私が考える"善を課税対象にしてしまっている税"つまり"悪い税"ランキングを書かせてもらおうと思います。以下の内容にMMTは関係ありません。

 

第1位 住民税

  • 課税対象:住所を持つこと
  • 税率:所得の10%+5000円
  • 課税根拠:地域社会の会費

何がいかんのか。

住所を持つなってことでしょうか。

さらに(非課税限度額はありますが)税率がフラットなので低所得者ほど負担がきつい逆進性の税になっています。

そして課税根拠が根拠になっていない。税は財源ではない、と何回言えば・・・

さっさと廃止して、所得税に一元化するべきだと思います。

住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか? : 財務省

 

第2位 相続税

  • 課税対象:相続をすること
  • 税率:課税遺産総額が3000万円から課税、最高55%
  • 課税根拠:富の再分配

何がいかんのか。

相続するなってことでしょうか。相続する人は(普通は)したくてしとるわけではありません。

何が問題なのかは私がダラダラ書くよりもこちらの動画を見ていただければと思います。


GHQが埋め込んだ相続税という日本破壊装置(安藤裕×森井じゅん)

そしてこれも課税根拠が根拠になっていない。税に再分配の機能は無い。

相続税について教えてください。 : 財務省

 

第3位 入湯税

  • 課税対象:温泉に入ること
  • 税額:1回150円程度
  • 課税根拠:不明

f:id:xbtomoki:20210303172002j:image

温泉旅館に泊まったときに税金(入湯税や宿泊税)がかかりました。あれはどういう税ですか? : 財務省

 

第4位以下

以下、まとめて書きます。どれも何がいかんのかさっぱり分からん・・・

f:id:xbtomoki:20210303165643p:plain

 

 
 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

本日のおまけはおすすめ動画です。


国民の9割が騙されている?池上彰の大嘘 国庫の資金繰りを徹底解説(室伏謙一×森井じゅん)

森井さん、さいきんよく見ますね。地上波にもツテのある方が積極的に発信していただけるのは心強いです。

さて、内容なんですが、序盤の12分あたりまでで、 [4-3]で私がダラダラと説明した内容がイラストを使って分かりやすく簡潔に説明されています。

やはり、税は財源ではないし、国債も財源ではない。

政府は支出するためにカネが必要になったら自分で作って支払う(B払い)ができるんです。

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!

 

5-6.租税とは何か

次に、フォーステイターはこう述べたー何に課税するかを決めるための基本理念は、「に課税せよ、ではなく」であるべきだ。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 288/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

租税は民間純資産を減らす

しつこいようですが、徴税の仕訳を確認します。

f:id:xbtomoki:20210209181222p:plain

民間部門の収支が赤字になっています。赤字収支ということは純資産が減っているということですね。

ということで、[5-1]からずっと税の話ばかりをしてきましたが、最後に紹介する税の機能はこちらです。

「租税は民間純資産を減らす。」

( ゚д゚)<徴税は政府が民間から一方的に通貨を徴収する仕組みなんやから当たり前やないか。だいたい「租税は総需要を減らす」と内容がかぶっとるしよー。

(´・ω・ `)<うっさいのう。シバき倒すぞクソガキ。あれか?きみは包丁が何なのかを他人に説明するとき、当たり前やからって、( ゚д゚)<包丁を使って食材を切ることができます。ってのを省くんか?きみはガキじゃけー、省くかもしれんけど、わしはそんなことはせんのんじゃ。きみにとっては当たり前でも相手にとってはそうでないこともあるけーの。何でも自分中心に考えたらあかんのやで。分かったか?

( ゚д゚)<そうだぞー。反省しろー。

(´・ω・ `)<はい、すいませんでした…

⊂ (´・ω・ `)<って、なんでやねん。

 

税にまつわる7つの事実

これにてドラゴンボールが7つ揃いましたので、ようやく「税とは何なのか」という問いに答えることができます。

 

租税とは・・・

  1. 税は政府が一方的に民間部門から資産を徴収するシステムである。
  2. 税は財源ではない。
  3. 税に再分配の機能は無い。
  4. 租税は貨幣を動かす。
  5. 租税は総需要を減らす。
  6. 租税は"悪行"を減らす。
  7. 租税は民間純資産を減らす。

 

この税にまつわる7つの事実は、事実ですから、何らかの課税が決定されれば、必ずその税は、財源ではなく、再分配の機能を持たず、貨幣を動かし、総需要を減らし、"悪行"を減らし、民間純資産を減らします。

それがどういう狙いで課税されたものであったとしても関係ありません。プレイヤーが何を考えていようが、Aボタンを押したらマリオはジャンプするんです。

但し、7つの事実は全ての税に当てはまりますが、税によってそれぞれの事実の発揮する効果の程度は異なります。 

 

消費税は貨幣をよく動かす

消費税は貨幣をよく動かします。貨幣経済の中で暮らす私たちは消費をしなければ生きていけません。つまり、消費税は生きることへの課税ですから、誰も逃れることはできず、貨幣を動かし続けます。

 

累進所得税は総需要を安定させる

累進制の所得税は、ビルトインスタビライザーとして機能し、総需要を自動的に安定化させることができます。また、貨幣を動かす機能も比較的強い部類に入ります。

 

悪行税はあまり貨幣を動かさない

例えばタバコ税は、喫煙という"悪行"を減らすことにかけては随一の税ですが、貨幣を動かす働きは比較的弱い税です。タバコ税は喫煙者の持つ貨幣しか動かしませんし、究極的には喫煙を根絶してしまって、全く貨幣を動かさなくなります。

 

税の良し悪しは価値観次第

続きまして、どんな税が良い税で、どんな税が悪い税なのかを考えてみたくなるわけですが・・・

( ゚д゚)<そんなもんその人その人の価値観によるやろ。新自由主義の立場なら累進所得税とかクソや、どうしても取りたきゃ人頭税にしよーぜって言うやろうし。ぼくはそんなんは全然あぐりーできひんけど、それはお互いさまや。「○○税は誰がどう見ても絶対に悪税」みたいなんは違うと思うで。

(´・ω・ `)<どしたんや。そない急に開眼されたらびっくりしてまうがな。

 

7つの事実を知らなければ正しい判断はできない

税の良し悪しは価値観によって判断が異なりますから、どんな税も一概に良い税・悪い税とは言えないと思います。ただ、判断する人がどんな価値観を持っていても、7つの事実は揺るぎなくそこに存在しています。

ですから、こういう…

消費税は、現役世代など特定の世代に負担が集中せず、経済活動に対する影響が相対的に小さく、税収が景気などの変化に左右されにくいことから、社会保障の安定財源に適しています。

もっと知りたい税のこと(令和2年6月発行) : 財務省 (18/26pp)

なんてのは"価値観による"とか、そういうレベルではありません。ただの間違い・事実誤認です。

そもそも税は財源ではない。

それに経済活動に対する影響が相対的に小さい?何を根拠に言っとるんか。消費税率が上がるほどにどんどん実質消費の落ち込みが加速しとるやないか。ちったぁデータを見てくれよ。

f:id:xbtomoki:20210301164408p:plain

「税の良し悪しは個人個人の価値観に基づいて判断される。絶対的な評価はできない。」ということでよいと思いますが、それはその価値判断が7つの事実に基づいてることが前提です。そうでなければ、それはただの事実誤認です。

( ゚д゚)<マリオってほんまおもんないな。どんだけBボタン押してもジャンプせえへんしよー。最初に出てくるクリボーとかどないせえっちゅうねん。あんなん完全に無理ゲーやろ。

(´・ω・ `)<きみほんまにさっきと同じ人か?

 

ランダル・レイが考える"悪い税"

MMT現代貨幣理論入門』の中では、次の3つが"悪い税"として挙げられています。

ランダル・レイさんがこれらを"悪い税"と考えている理由を紹介して、第5章の〆にしようと思います。

 

社会保険料

( ゚д゚)<社会保険料は税やないやろ。「保険料」て書いてあるやないか。

(´・ω・ `)<きみは貧乳理論が好きやなあ。おっぱいはみな尊いて言うたやろ。まあええわ、社会保険料の実質は税やで。7つの事実が全部当てはまるやろ。

 

社会保険料は、実質的には"賃金税"です。

よく"労使折半"なんて言われますが、私は、"賃金受け取りへの課税""賃金支払いへの課税"がセットになったものと解釈する方が適当ではないかと思います。

そうすると、自分で自分に賃金を支払う個人事業主の負担が会社員より重くなることも、"受け取りと支払いの両方に課税されてるんだな"、ということで説明がつきます。

社会保険料における"悪行"は、"賃金の受け取りと支払い"なので、社会保険料は・・・

  • 労働所得を避けて、不労所得(株の売買や配当・FX・家賃収入等)を得ようとする動きを後押しする。
  • 賃上げまたはそもそもの雇用を抑制する。

つまり、国民にこんなメッセージを送るものだということです。

(゚⊿゚)<さあ、みなさん!もう働くのはやめて、一日中画面とにらめっこしながら株を売ったり買ったりして暮らしましょう!資本家のみなさんは賃金をできるだけ削って配当金をたくさん払ってあげてくださいね!

 

消費税

上記で、"消費税は生きることへの課税"と安藤裕先生をパクりましたが、レイさんはちょっと別の視点からさらに2つの問題点を挙げています。

  • 国民生活の向上を目的とするべき政府が、国民生活向上の原動力たる購買活動を阻害するのはおかしい。
  • 消費税は逆進性がある。つまり、所得が低い者ほど税負担が厳しくなる性質がある。

「税の良し悪しは個人個人の価値観に基づいて判断されるべき」とは言いましたが、消費税だけは良いところがほんとに何もない。これだけは例外としてもいいかもしれません。

 

法人税

レイさんは法人税の有害性について結構いろいろと述べられているんですが、ほとんどが私にはピンと来ない主張だったので、挙げられている問題点のうち、1つだけ納得できたものを紹介します。

企業が株主へ配当金を支払って、株主が受け取るときの流れは↓こんな感じです。

  1. 企業が決算をして、年間or四半期の利益を算出する。
  2. その利益に法人税が課税される。
  3. 企業が法人税を差し引かれた残り(税引き後利益)から配当金を支払う。
  4. 株主が配当金を受け取る。
  5. 配当金に所得税分離課税方式で課税される。

配当金にかかる所得税は前回記事で説明したとおり、"分離課税"といって、給与所得等とは別建てでお安く計算される仕組みになっています。そして、この不平等な分離課税を正当化する理屈として、この二重課税問題が利用されることが多々あります。

( ゚д゚)<法人税として既にだいぶ取られてるんやから少々お安くしてもらってもええやんけ。法人税が無かったら、ぼくはほんとはもっとたくさん配当金がもらえてたはずや。てことは、法人税を実質負担しとるんはぼくや。じゃけー、分離課税でお安くしてもらうのが当然よ。けけっ。 

(´・ω・ `)<たしかに二重課税やな。それから法人税には他にもいろいろ問題点があるもんな。よっしゃ、法人税そのものを廃止してしまおうや。そしたら分離課税とかいう不平等税制の極みも理由が無くなるけー、ついでにやめちまって配当所得に累進課税を適用したらええがな。 

( ゚д゚)<あ、いや、それは困るからやめてほしいんねんけど。

 

f:id:xbtomoki:20210302181809j:image

 
 
 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

記事を書いてる途中で「ん?」と思ったことがありまして、おまけとして書いてみます。もしよろしければご批判等いただければと思います。

 

お題はこちら。

所得税は"悪行"を減らさないのでは?」

 

前回記事でタバコ税を例に「租税が"悪行"を減らす」を説明しました。

ある行為に課税すれば、マクロ視点では必ずその行為をする人は減ります。その行為にかかるコストが増えるからです。

5-5.租税は"悪行"を減らす - 国債乱発派のMMT解説

これなんですが、所得税には当てはまらないんじゃないでしょうか。正確に言うと、所得税については、税率が100%を超えない限り当てはまらないんじゃないでしょうか。

タバコ税における"悪行"は「タバコを買うこと」で、タバコを買えば買うほどに税のコストが膨らんでいきます。

f:id:xbtomoki:20210302165056p:plain

 

ところが、所得税の場合は、「所得を得ること」が"悪行"になるわけですが、所得を得れば得るほどに税のコストは減っていきます。もちろん税額自体は増えていきますが、例えば、所得が100万円・税率10%(税額10万円)なら、実質の税コストは-90万円で、これが所得が200万円・税率20%(税額40万円)なら、実質の税コストは-160万円です。実質の税コストはどんどん減っていきます。

f:id:xbtomoki:20210302165808p:plain

所得が100万円・税率100%(税額100万円)なら、実質税コストはゼロで、所得が200万円・税率200%(税額400万円)なら、実質税コストは200万円と、税率が100%を超えれば増えていきますが、それはシステムとして成り立たないので考えないでいいでしょう。

 

ということで、所得税は"悪行"を減らさないのでは?」と考えたわけですが、どうなんでしょう。

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!

 

5-5.租税は"悪行"を減らす

租税は、「悪行」を思いとどまらせるために利用できるーその場合、租税の目的は「悪行」をなくすことなので、最適な水準の租税は悪行をなくし、ゆえに歳入をまったく生まないであろう。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 286/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

本日のお題

[5-1]では「税は財源ではない」ということを説明しました。

さらに、[5-4]では「税に再分配の機能はない」ということも説明しました。

この説明をすると、当然出てくる疑問が「じゃあ、税っていらなくない?」です。それに対してMMTは、「そんなことはない。税には複数の大事な機能と役割があるからだ。」と答えます。

そして、[5-2][5-3]

  • 「租税は貨幣を動かす」
  • 「租税は総需要を減らす」

と2つの機能を紹介してきました。

続きまして、本日のお題はこちらです。

( ゚д゚)<ババン!

「租税は"悪行"を減らす。」

 

「租税は"悪行"を減らす。」とは

ではまず、「租税は"悪行"を減らす。」

そもそもこのフレーズがどういう意味なのかを説明しましょう。ちなみに、悪行に" "が付いているのには意味があります。

それでは、今回は理屈をこねる前にまず実例を示すスタイルでいってみましょう。

 

私でございます

租税が"悪行"を減らした実例がこちらです。

f:id:xbtomoki:20210219224427j:image

そうです。私でございます。私のアイコンはたかさんのイラストを使わせていただいております。

実は私、去年2020年の4月末から禁煙をしとりまして、それ以来、いまのところ1本も吸っておりません。すごいでしょ。

( ゚д゚)<はいはい。ごいすー。

(´・ω・ `)<でしょー?では、私が禁煙に成功した秘訣をお教えしましょう。

( ゚д゚)<いや、別に聞いてへんよ。

(´・ω・ `)<えっ?

( ゚д゚)<えっ?

(´・ω・ `)<まずですね…

( ゚д゚)<聞いてへんっちゅうに。

(´・ω・ `)<えっ?

( ゚д゚)<なにこのひとこわい。

 

xb式禁煙術

まずはよくある禁煙本を買って、タバコ依存のメカニズムとかを勉強しました。

そして1週間くらい禁煙しては解禁し、しばらくして再禁煙しては1週間くらいで解禁するというサイクルを5,6回繰り返して、

(´・ω・ `)<私には禁煙は無理なのかもしれない…

と、私は諦めかけました。

そんなある日、ふと思ったんです。

(´・ω・ `)<もし毎月1万円貯めたら、いったいいくらのお金が貯まるんだろう…

私の喫煙ペースは20箱/月くらいだったので、月々のタバコ代が1万円くらいでした。1万円/月てことは12万円/年になるわけで、これを年利5%で20年積み立てたらどうなるかを計算してみました。すると、

f:id:xbtomoki:20210223160058p:plain

(`・ω・´)<400万貯まるやんけ!逆に考えれば20年で400万もタバコにカネ使うことになるんか!わいはもっと別のことに使いたい!やめた!

かくしてタバコ税は私を禁煙させることに見事成功したのでした。

めでたしめでたし。

 

タバコ税がぎょうさんかかっとる

( ゚д゚)<つまり、どういうことだってばよ。

(´・ω・ `)<つまり、わいが禁煙できたんはタバコ代が高かったからや。ほいで、なんでタバコ代が高かったんかっちゅうたら、タバコ税がぎょうさんかかっとるからや。

財務省さんによると、1箱540円のタバコ代のうち、333.97円はタバコ税だそうです。もしタバコ税というものが存在せず、タバコが1箱200円だったら、私のタバコ代は48000円/年だったことになります。これでさっきと同じ計算をしてみると…

f:id:xbtomoki:20210223160122p:plain

(´・ω・ `)<170万か。そんくらいなら気にすることもないな。

と、こんなにうまくいくかは分かりませんが、

私個人ではなく、もし全国1400万人の喫煙者の方々へ訴えかける場合には、「170万かかりますよ」より「400万かかりますよ」の方がより多くの人に禁煙を決意させることは間違いありません。

ミクロでは不確かなことがマクロでは自明になったりするんです。不思議ですね。

 

租税は"悪行"を減らす

政府が国民に対して、

( ゚д゚)<○○するのやめてほしいねん。

と伝えたいときには、いくつかの手段があります。

いちばん強烈なのは"犯罪として取り締まる"です。その他にも、"反則行為(駐車違反とか)として取り締まる"とか、"行政処分(営業停止命令とか)を出す"とか、いろいろ選択肢があります。

そのいろんな選択肢の中でもかなりマイルドなものとして、「やめてほしい行為に課税する」というものもあります。

ある行為に課税すれば、マクロ視点では必ずその行為をする人は減ります。その行為にかかるコストが増えるからです。

これが「租税は"悪行"を減らす。」の意味するところです。

なぜ悪行に" "が付いてるのかは、こちらの動画をどうぞ。


アメリカ人の定番「Air Quotes」?【#226】

要するに、ここで言う"悪行"とは、絶対的なリアルガチ悪行を意味するのではなく、「政府がやめてほしい行為」という意味です。

 

親の心、子知らず

但し、政府が課税している行為=政府が悪行と見なしている行為、とは限りません。例えば、住民税という税がありますが、まさか住民であることを悪行と見なしているわけではないでしょう…たぶん…

いや、住民であることを否定すると税制優遇を受けられる仕組みがありましたね。やっぱり住民であるのは"悪行"かもしれません。

f:id:xbtomoki:20210223160919p:plain


さて、日本にはおよそ40種類のさまざまな税があります。

f:id:xbtomoki:20210223161148p:plain

私の見た印象に過ぎませんが、この一覧からは、悪行防止を目的としてるっぽい税は見つけられません。もしかすると、政治家は租税が"悪行"を減らすことを知らないのかもしれないという気すらしてきます。

が、しかし、租税は生みの親が何を考えているかなんか気にもかけず、粛々と"悪行"を減らします。

こちらは個人消費の推移です。適用された消費税率別に色分けしています。

f:id:xbtomoki:20210223165741p:plain

2000年~2014年の期間ですでにじわじわと減っているわけですが、2014年の5%→8%の増税で実質消費はL字型にシフトダウンしたような推移をしています。8%→10%の影響はコロナショックで不明瞭になっていますが、少なくとも上がってはいません。

消費税は、5%→8%→10%とパワーアップしながら、粛々といまもせっせと消費を減らし続けています。

( ゚д゚)<消費税には別の目的があるから!

(´・ω・ `)<そういう話じゃないねん。消費税は消費を減らすよねって、そんだけのことを言っとんねや。話をすり替えるのやめんしゃいや。だいたいな、目的を持っとんのはあんたであって、消費税に人格はないやろ。

 

"善行"を増やすこともできる

租税は悪行を減らすわけですが、これを利用してちょっと工夫すれば"善行"を増やすこともできます。

例えば、所得税と住民税には分離課税という仕組みがあります。

これは投資周りなんかではメジャーな話題なのですが、かなりざっくり説明すると、「利子とか配当として得た所得は、給与とか事業とかで得た所得とは別の税率を適用します。」というものです。

給与所得等にかかる税率は累進制で最高55%ですが、分離課税時の税率は一律20%になっています。

ですから、同じ1億円の所得でも、それが給与所得なら5500万円が徴収されます。手残りは4500万です。ところが、もしそれが利子所得なら2000万しか徴収されず、8000万の手残りとなります。

f:id:xbtomoki:20210223172842p:plain

つまり、働いて給与を得るより、利子や配当の不労所得を稼いだ方が3500万もおトクな仕組みになっているわけです。

(゚⊿゚)<さあ、みなさん、もう働くのはやめて、一日中画面とにらめっこしながら株を売ったり買ったりして暮らしましょう!

(´・ω・ `)<お前、正気か?

 

悪行税は税収を生まない

さて、政府はタバコ税を課すことで税収を得るわけですが、そしたらタバコ税をじゃんじゃん増税していけば、税収をじゃんじゃん増やすことができるでしょうか。

( ゚д゚)<喫煙者にとってタバコ税が"大したことない"うちはそうかもしれんけど、じゃんじゃんしていったら、そのうち"大したことある"額になってきて、そしたらみんなじゃんじゃん禁煙するけー、いつかは喫煙者が絶滅してタバコ税の税収はゼロになるんちゃうか。

(´・ω・ `)<えっ?

( ゚д゚)<えっ?違うんか?

(´・ω・ `)<そのとおりや。

( ゚д゚)<お前ほんまええかげんにせえよ。

 

 

 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

なお、本記事に禁煙を推奨したり、礼賛したりする意図はありません。

喫煙したい人は喫煙すればいいし、禁煙したい人は禁煙すればいいと思います。別に私が禁煙できたことをすごいとも思いませんし。

( ゚д゚)<すごいでしょ言うてたやないか。

(´・ω・ `)<えっ?

( ゚д゚)<もうやだこのひとこわい。

 

禁煙すると、節約できることは確かですけど、健康についてはどうなんでしょう…とりあえずいまのところは変わりないです。体重も食事の量も変わってないです。

 

タバコの話題は、あんまり深くつっこむと怖い人が湧いてきそうなのでこのへんで・・・

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!

 

5-4."租税による再分配"の問題点

富める者から取り上げ、貧しき者に分け与える。我々はそんな話が大好きだ。しかしそれは、貧困層を支援するためには富裕層により支払われる租税が必要だ、という誤解に基づいている。しかもそれでは、富裕層に対する増税貧困層に対する支援の条件ということになってしまう。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 279/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

本日のお題

本日の記事は長めです。さっそくお題に行きましょう。

 

再分配とは

"再分配"とか"富の再分配"とか"所得再分配"とかいうワードがあります。

これは「売った買った切った張ったの経済活動が行われると、その結果、ある人には多く、ある人には少なく、富が分配されることになる。この初期分配は、[4-2]のとおり、元から金持ちの人が有利なので、放置すると格差はどんどん拡大する。そこで、政府は、金持ちからカネを取り上げて、取り上げたカネを貧困層に配ってあげる、いわばロビンフッドとか鼠小僧みたいな役回りを演じなければならない。これを再分配と言う。」

f:id:xbtomoki:20210219094151p:plain

だいたいこんな感じの意味です。

 

再分配に物申す

一般的に、再分配は良いことであると考えられていると思います。「再分配はもっと進めるべきで、そのために富裕層への課税を今よりもっと強化しなければならない。」と考えている方も多いと思いますが・・・

(´・ω・ `)<ちょっと待って。それなんかおかしくない? 

( ゚д゚)<お前なんでもかんでもケチつけるのー。中二病か?そういうのよくないよ。

ということで、この「格差を小さくするために、富裕層から税金を徴収して、貧困層にカネを配る」という再分配理論の問題点を挙げていくのが本日のお題です。

 

税は財源ではない

しつこかろうが何度でも言います。

税は財源ではない。

つまり、主権通貨を持つ国の政府は、支出をするために事前に徴税をする必要は無く、たとえ税収がゼロであっても、いくらでも支出することができる。税は財源ではないのである。

5-1.税は財源ではない ver.3 - 国債乱発派のMMT解説

ですから、政府は、貧困層にカネを配るべきだという政策決定をしたのであれば、単純に配ればいいんです。そこに税は必要も関係もありません。

つまり、「富裕層から税金を徴収して、貧困層にカネを配る」という再分配理論は、

  • 富裕層から税金を徴収する→税の話
  • 貧困層にカネを配る→政府支出の話

という、全く別の話をセットにして語っているところに第1の問題点があります。

( ゚д゚)<セットにして語っちゃいかんのか?

(´・ω・ `)<いかんわけじゃないけども、"貧困層救済のために富裕層に課税せよ!"とか、"税収が足りないから貧困層を救済できないよー。"とか、そういう謎理論を生み出してる以外の意味あるか?

( ゚д゚)<ぐぬぬ

 

分断を生みかねない

再分配の考え方は、富裕層と貧困層の間に分断を生む可能性があります。下記はフィクションのつもりですが、もしかしたらそうではないのかもしれません。

 

富裕層の立場

(´・ω・ `)<これから毎月きみの給料の2割を天引きすることになったわ。

( ゚д゚)<え、なんでよ。

(´・ω・ `)<お金を集めて貧しい人たちに配るんやて。

( ゚д゚)<それ取られたらぼくが貧しくなるねんけど。

(´・ω・ `)<せやな。ま、しゃーない。みんなで貧しくなろうや。

( ゚д゚)<その貧しい人たちが自分で稼げばええやんけ。なんでぼくが犠牲にならなあかんのよ。だいたいその"貧しい人たち"って誰やねんな。

(´・ω・ `)<高齢者とか障がい者とか移民とか、まあそのへんやな。自分らで稼げってのはちょっと難しいわ。

( ゚д゚)<そか。じゃあそいつらがいなくなればみんなが豊かに暮らせるんやな。

(´・ω・ `)<待て待て。そういうのよくないよ。

(゚⊿゚)<いや、彼の言うことは正しい!

(´・ω・ `)<誰やお前。

(゚⊿゚)<きみたちが貧しいのは、あいつらのせいだ。叩け!叩け!叩け―!

( ゚д゚)<叩く!叩く!叩くー!

 

貧困層の立場

(´・ω・ `)<はい、今月分な。10万円。

( ゚д゚)<え、こんだけ?家賃と食費だけで全部消えるで。

(´・ω・ `)<せやな。ま、しゃーない。

( ゚д゚)<金持ちからもっといっぱい取れば15万に増やせるんちゃうか?

(´・ω・ `)<そりゃ金持ちから取れれば増やせるけど、そう簡単にはいかんのよ。

( ゚д゚)<なにが難しいねん。

(´・ω・ `)<金持ちだって、楽して稼いどるわけじゃないけーの。自分たちへのごほうび分くらいは残してあげんと稼ぐ気なくしてまうやろ。

( ゚д゚)<はぁ?なんで金持ちの遊びのためにぼくらがひもじい思いせなあかんの?あったまきた!今度金持ち見つけたら石投げたるねん!

(´・ω・ `)<待て待て。そういうのよくないよ。

(゚⊿゚)<いや、彼の言うことは正しい!

(´・ω・ `)<お前誰やねんて。

(゚⊿゚)<きみたちが貧しいのは、あいつらのせいだ。石を投げろ!投げろ!投げろ―!

( ゚д゚)<投げる!投げる!投げるー!

 

そもそも税に再分配の機能があることがおかしい

財務省のホームページの一部をスクショしてちょっとマーカーを入れさせてもらいました。

f:id:xbtomoki:20210218133715p:plain

だから税は財源ではないとあれほど…ま、いまはそこは置いときます。

 

( ゚д゚)<なるほど〜。税には再分配の機能があるのか〜。勉強になるな〜。

f:id:xbtomoki:20210218221501j:image

 

( ゚д゚)<あれ、ないんか?

(´・ω・ `)<そんなもんないぞ。正しくは「税には再分配政策の目的である格差縮小を達成するために利用可能な性質があります。」や。はしょり過ぎて違うもんになっとるがな。

もし仮に税に再分配の機能があるなら、どんどん課税すればするほど格差が縮小する理屈になります。が、そんなわけがありません。

極端なことを言えば、政府が

(゚⊿゚)<国民が団結してコロナ禍に打ち勝つために、痛みを分かち合う必要があります。そこで、コロナ税として全国民に100万円ずつ納税してもらうことにしました!ナイスアイデア

なんて言い出したら、富裕層はちょっと預金を下ろせば済みますが、貧困層は車を売ったり借金したりしなきゃならん人も出てくることでしょう。課税の仕方によっては税が格差を拡大させることもあり得るわけです。

つまり、課税によって再分配の効果(格差縮小)が得られたとしても、それは再分配の効果が得られるような課税をしたからです。税に再分配の機能があるからではありません。分かりにくいですね。

サッカーで例えてみましょうか。

ボールを蹴ってゴールに入ったとしますよね。

なんでそのボールはゴールに入ったのかと言えば、それはゴールに入るように蹴られたからですよ。なのに、「ボールを蹴ってゴールに入った。」という事象を見て「ボールはゴールに入るようにできているんだ。」と言うのはおかしいじゃないですか。

(´・ω・ `)<結局分かりにくいの。ま、しゃーない。

 

富裕層に課税するなという意味ではない

ここまでさんざん文句を言ってきましたが、"富裕層に課税しても意味が無い"とか"富裕層に課税するべきじゃない"とか、そういうことが言いたいわけではありません。

富裕層を狙い撃ちで課税すれば、格差が小さくなることは間違いありませんし、自由競争を放置すれば、格差はどんどん拡大していくので、政府がそこにある程度の手を加えることは、むしろ必要なことだと思います。

ただ、事実でないことは事実でないと指摘されるべきでしょう。

 

おさらいしておきます。

  • "富裕層への課税"と"貧困層への給付"をセットで議論することにはメリットも必要もありません。税は財源ではないからです。
  • "富裕層への課税"と"貧困層への給付"をセットで議論することは必要ないどころか、分断を生む可能性すらあります。
  • 税に再分配の機能はありません。税にあるのは、「再分配政策の目的である格差縮小を達成するために利用可能な性質」です。
 
 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

西田昌司先生の一問一答に私の質問が採用されました。


「西田さん、そもそも国民に主権があるとおかしいと本当に言ったのですか?」週刊西田一問一答おまけ

ぶっちゃけてしまうと、だいたいどういう趣旨だったのかは、ググり倒して知ってたのですが、

  • 本人発信の説明が見つけられなかったので、確信が持てなかった。
  • ツイッターとかで西田さんの言いたいことはそうじゃねえんだと反論したいときに動画があったら便利なのになーと思った。

ということで、西田先生のホームページに行って質問を書き込んだところ、そこまで汲み取ってくれたのかどうかは分かりませんが、まさに「これが欲しかったのよ」という動画をアップしていただけました。西田先生、ありがとうございます。

これからはこの↓画像を見かけるたびにこちらの動画を貼って、そうじゃないんだよと教えてあげようと思います。いっぱいブロックされそうですね。楽しみです。

f:id:xbtomoki:20210218161354p:plain

こーゆー画像が存在するからといって、本人がこういう発言をした証拠には全くならんし、仮にこういう発言をしていたとしても、どういう趣旨での発言かも分かりませんよね。こんなもん、貨幣と同じで誰でもいくらでも作れるんですから。とすると、そもそも円に信任があることがおかしいんじゃ・・・いかん、脱線しとる。なのに、これが存在して拡散されるだけで、たくさんの人が「西田ろくでもない」と思い込んでしまうんですよね・・・

たぶんテレビ新聞と同じ感覚で見てるんでしょうね。メディアに出てる情報がウソなわけがない、と。テレビ新聞に出てる情報だってウソじゃないとは全く限らないのにもかかわらず・・・私自身もこの画像を初めて見たときは「えっ、こういう人だったの?」ってなりかけたんで、人のことは言えませんが。

 

ちなみに動画で西田先生が述べられていた意見に対する私の考えは、以下のとおりです。

非常に筋道の通った意見だと思います。明確に賛成だ反対だと言えるレベルまで自分の考えがまとまってないのですが、少なくとも「私たちには主権があるんだから、天皇制廃止でも何でもやっていいんだ。」みたいな考え方よりはずっとマシなのは間違いないでしょう。

それに「保守思想」っていうのはまさにこういうものなんだな、というのが良く分かりました。日の丸振り回して中国人の悪口を言うのは保守でも何でもありません。ただのレイシストです。

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!

 

5-3.租税は総需要を減らす

従って、租税は「通貨を動かす」ことに加え、総需要を安定させるためにも必要なものである。これは、数ある租税の機能のうちの1つに過ぎない(最も重要なものの1つではあるが)。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 273/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

"需要"とは

突然ですが、"需要"とは何なのかを考えてみたいと思います。

ヒントになりそうなワードに"有効需要"というのがあります。単なる"需要"と"有効需要"はどう違うのでしょうか。

 

"有効需要"とは

まず、"購買"というワードを「他者にカネを支払って、その他者が持つ資産を譲ってもらうこと」と定義します。

その上で、ある人が購買をするのは、その人に

  • 購買をする意欲
  • 購買をする支払能力
の両方が備わっているときだけだと考えられます。意欲だけで能力が無い人も、能力だけで意欲が無い人も、購買はしません。実際に購買をするのは、意欲と能力の両方が備わった人だけです。

この「需要は、意欲と能力の両方が備わっていて、はじめて意味がある」というのが"有効需要"という考え方です。

なお、単に"需要"と言えば、"有効需要"のことを(少なくとも当ブログでは)指します。

また、"総需要"とは、ある経済圏内(例えば日本国内)の全ての経済主体の需要の総合計です。

 

徴税は総需要を減らす

しつこいようですが、徴税の仕訳を確認しましょう。

f:id:xbtomoki:20210209181222p:plain

企業・家計が赤字収支になるということは、純資産が減ることとイコールですね。純資産が減るわけですから、当然支払能力が落ちます。

いくら徴税したら、いくら落ちるのかという定量的な関係性は個別具体的な事案によって異なりますが、少なくとも定性的な傾向として、「徴税すれば、企業・家計の支払能力が落ちる」のは間違いなく、徴税と企業・家計の支払能力をグラフにすれば、必ず右下がりになります。

f:id:xbtomoki:20210216144251p:plain

支払能力が落ちれば、有効需要が減ります。

ということは、

  1. 徴税する。
  2. 企業・家計の純資産が減る。
  3. 総需要が減る。

という因果関係が成り立ちますので、これをまとめると「徴税すると、総需要が減る」つまり「租税は総需要を減らす。」と言えるわけであります。

 

租税調整による総需要の安定化

(´・ω・ `)<ということで、租税は総需要を減らす、と言えるわけであります。

( ゚д゚)<だから何やねん。

そりゃそうです。だからどうしたっちゅう話ですよね。

実は、この「租税は総需要を減らす」という性質は総需要を安定化させるのに利用できます。総需要の変動は、インフレ・デフレに影響しますので、総需要が乱高下すると、物価も乱高下する可能性があって、これは絶対的な悪ではないかもしれませんが、一般的には良いことではありません。

それでは、「租税は総需要を減らす」という性質をどのように利用すれば、総需要を安定させることができるのかを説明していきましょう。

 

まず租税が存在しない世界の総需要はこのくらいだとします。

f:id:xbtomoki:20210216104708p:plain

 

ここに租税を課して、あらかじめ総需要をいくらか減らしておきます。

f:id:xbtomoki:20210216104722p:plain

 

そうすると、何らかの原因で総需要が増えたとしても・・・

f:id:xbtomoki:20210216104736p:plain

 

租税を強化すれば、総需要を減らして元に戻すことができます。

f:id:xbtomoki:20210216104748p:plain

 

また、別の何らかの原因で、逆に総需要が減ったときにも、租税を緩めて総需要を元に戻すことができます。

f:id:xbtomoki:20210216104809p:plain

このようにして、政府は租税を調整することで総需要を安定化させることができるわけです。

 

但し書き

但し、上のグラフでは、[租税強化][租税緩和]のところで総需要がきれいに元に戻っていますが、実際にはそれは至難の業で、政策決定の場面においては、「どのくらいがちょうどいいのか」を模索する必要がありますし、それに、税制をコロコロ変えられると国民生活が混乱しますので、そのへんの兼ね合いも考えなくてはなりません。

が、しかし、少なくとも「租税は総需要を減らす」ことは間違いなく、

このような状況の下で、政権が、財政再建に向けての政権の強いコミットメントをすると、民間経済主体の経済政策に対する信認は回復し、将来不安が解消され、消費をはじめとした経済活動は活発化する。これが、先述のスウェーデンの例で、そのほかイタリアにも見られたという研究がある。

消費税をめぐる5つの論点 | 研究活動 | 東京財団政策研究所

こーゆー「租税を強化すれば総需要が増える」とかいう珍説は、一顧だに値しません。

 

ビルトインスタビライザー

今後ITが進歩していけばどうなるか分かりませんが、少なくとも今現在だと、経済状況の調査にはかなりの時間がかかっています。例えば、内閣府のGDP速報には約2ヵ月のタイムラグがあります。調査結果が出てから、"増税すべきか減税すべきか"みたいな議論を始めても間に合わないわけです。なお、これは調査に意味が無いということではありません。

そこで、この租税を強化したり緩和したりして、総需要を安定化させる仕組みは、自動的に作用するように設計するべきだという発想が生まれてくるわけです

そのような自動的に作用する総需要安定化の仕組みを"ビルトインスタビライザー"と呼びます。

 

例えば、所得税の税率は累進税率になっていて、所得が増えるほどに税率が上がり、逆に所得が下がれば税率が下がります。

f:id:xbtomoki:20210216114905p:plain

No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁より引用

 

"所得が増える"="純資産が増える"="需要が増える" わけですから、所得が増えるほどに税率が上がり、所得が下がれば税率が下がるように税制を設計しておくことで、上記で説明したのと全く同じメカニズムを働かせて、総需要が自動的に安定することを期待できます。

f:id:xbtomoki:20210216115843p:plain

 

 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

明日、2/17(水)20:00~、安藤先生のYouTubeライブがあります!


【令和3年2月17日 緊急生放送】第3次補正予算成立 国の借金で日本は経済破綻しない!更なる補償の拡大を!

2/17(水)20:00~ですよ! 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!

 

5-2.租税は貨幣を動かす

租税は名刺を動かす。そして貨幣を動かす。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 268/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事の途中で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

本日のお題

前回は、「税は財源ではない」ということを説明しました。

この説明をすると、当然出てくる疑問が「じゃあ、税っていらなくない?」です。それに対してMMTは、「そんなことはない。税には複数の大事な機能と役割があるからだ。」と答えます。

その大事な機能の1つが本日のお題であるこちらです。

( ゚д゚)<ババン!

「租税は貨幣を動かす。」 
 
 

実は解説済み

実は、既に過去記事でこれの解説をしています。

xbtomoki.hatenablog.com

詳しい内容はこれを(できれば[2-3][2-4]も)読んでいただければと思いますが、

( ゚д゚)<まだ読んでない人は読んでから戻ってきてください。ここから先は読んだ前提で進めますね。

っちゅうのはあんまりなので、ざーっとにはなりますが、おさらいします。

  • 2-2要約】
    日本政府は主権通貨として定めた"円"で税を納めることを強制します。その結果、日本国内の取引は
    "円"
    で行われるようになります。それが最も便利で合理的だからです。というのは、もし例えば"ドル"で代金を受け取ると、納税のたびにいちいち両替が必要になります。それには時間も手間も両替手数料もかかりますし、為替変動で思わぬ損失を生むかもしれません。
    つまり、租税には主権通貨をちゃんと主権通貨として通用させる役割があるわけです。

  • 【2-3要約】
    「なぜ貨幣経済が成り立っているのか。」については、ババ抜き理論・法定支払手段説・商品貨幣論といった理論もありますが、これらは全部間違いです。

  • 【2-4要約】
    政府は国民に税を課して、政府に通貨を支払うことを強制します。税を課された国民は、なんとかして通貨を集めてこなければ最悪刑務所行きです。だから国民は必死になって貨幣を受け取ろうとする、それによって貨幣経済が成り立っているわけです。
[番外1]で述べたとおり、[2-4]の「税が貨幣経済を成り立たせている」というMMTの説明については、私はちょっと懐疑的です。
 
 
 
それでは本日ここまで。
 
 
 
 
 
 
 
( ゚д゚)<おい!
(´・ω・ `)<何よ。
 
f:id:xbtomoki:20210210163303j:image
 
(´・ω・ `)<しゃーないのー。そしたら小噺でもしたろか。
 

モズラーの名刺

昔々、あるところにウォーレン・モズラーという男がいた。モズラーにはある悩みがあった。
(´・ω・ `)<うちの子はなんでこんなにかわいいんや・・・
めでたしめでたし。
 
 
 
( ゚д゚)<おい。
(´・ω・ `)<何よ。
( ゚д゚)<お前これ2回目やぞ。
(´・ω・ `)<すんません。ちゃんとやります。
 
 

改めまして、モズラーの名刺

昔々、あるところにウォーレン・モズラーという男がいた。モズラーにはある悩みがあった。

(´・ω・ `)<うちの子は全然家の仕事を手伝ってくれへん。でもあんなにかわいい我が子に無理矢理家事をやらせるなんて私にはできひん。どうしたらええんや・・・
 
 
ある日、モズラーはあるアイデアを思いつきました。
 
(´・ω・ `)<せや!ええこと思いついた!モズラージュニアよ。来たれ。
( ゚д゚)<父ちゃん、どないした。
(´・ω・ `)<なんでジュニアはそんなにかわええの?
( ゚д゚)<はよ用件言うて。暇やないんよ。
(´・ω・ `)<おお、すまん、ついつい…あんな、今日からジュニアが家のお手伝いをしたら、わしの名刺をあげようと思うねん。皿洗いで1枚、洗車で10枚、庭掃除は20枚。どや。
( ゚д゚)<なんやそれ。名刺なんかいらんわ。
(´・ω・ `)・・・・・(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
 
 
モズラーのご褒美名刺というアイデアはあえなく敗れ去りました。
しかし、モズラーは諦めません。ご褒美名刺作戦に1つのルールを追加することにしたのです。
 
(´・ω・ `)<モズラージュニアよ。来たれ。
( ゚д゚)<父ちゃん、それやめて。で、どないしたん?
(´・ω・ `)<なんで…
( ゚д゚)<はいおやすみー
(´・ω・ `)<待って待って。ちゃうねんちゃうねん。こないだお手伝いしたら名刺あげるよて言うたやろ?
( ゚д゚)<なんかそんなんあったね。
(´・ω・ `)<せやろ。んでな、ルール追加や。これから毎月わしに名刺を30枚払いんしゃい。払わんかったら、1ヵ月ゲーム禁止や。
( ゚д゚)<なんやて!父ちゃん、そないな殺生なこと言わんといておくれやす!
(´・ω・ `)<どこでそんな言葉覚えてきたんや。
 
 
すると、なんということでしょう。
ジュニアはご褒美名刺を集めるために一生懸命お手伝いをするようになったのです。
 
( ゚д゚)<皿洗いするー!名刺ちょーだーい!
(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)<うちの子はなんでこんなにかわいいんや・・・
 
めでたしめでたし。
( ;∀;)イイハナシダナー
 

まとめ

このお話をまとめると、

  • モズラー(政府)は、まず名刺(貨幣)を発行して、それをエサにお手伝いをしてもらおうとしました。ところが、それだけだと、ジュニア(国民)の反応は…( ゚д゚)<なんやそれ。名刺なんかいらんわ。
  • そこで、モズラーは毎月名刺30枚()を徴収して、滞納者にはゲーム禁止というペナルティを付けました。すると、ジュニアの反応は…( ゚д゚)<皿洗いするー!

「租税は貨幣を動かす」とは、こういう現象のことを言っているわけです。

この小噺はなかなか示唆に富んでいて、まず、税の本質的な意義が含まれています。

  • 税には、国民に通貨を受け取る動機付けをする機能がある。
  • 政府が税を課すと、国民は、通貨を手に入れるために、自らの意思で政府のために仕事をするようになる。
  • つまり、政府は税という仕組みを利用して、警察・消防・その他いろいろな公共のために必要な仕事を、平和的、かつ簡単な方法で国民にやらせることができる。これが税の本質的な意義である。
"平和的かつ簡単"じゃない方法とは・・・
(´・ω・ `)<皿を洗え。さもなくば、おしりぺんぺんじゃ。
みたいな、恐怖や実力行使に訴える方法です。これは国民のやる気をそぐ上に、あちこちでぺんぺんして回る手間がかかって効率的ではありません。
そうではなく、税という仕組みを利用すれば、政府は「この仕事をしてくれたら、紙に100万円って書いて、きみにあげるよ。」で済んでしまう、これは便利だ、というわけです。
 

政府が欲しているのは"税金"ではない

さらには、こんなことも分かります。
ジュニアから徴収した名刺には、かわいい息子の成長記録という以外に、モズラーにとって何か価値があるでしょうか。そんなもん全くありません。まあ、「きれいだったら印刷する手間が省けるし、再利用しようかね。」くらいのものでしょうか。
「顧客が欲しているのはドリルではなく、穴だ。」という格言がありますよね。これと似てるようで似てないんですが、モズラーが欲しているのは名刺ではなく、息子にお手伝いをしてもらうことであるように、政府が欲しているのは税金ではなく、国民に公共目的のために働いてもらうことです。
国民から支払われる税金なんか、元々政府自身が作って配ったもんなんですから。ガチでそれを欲しがってたら滑稽どころの話ではありません。
 
 

徴税の前に支出が必要

ついでにもひとつ、
(´・ω・ `)<ジュニアよ。来たれ。
( ゚д゚)<それやめてって言ったよね。それより、皿洗いやったで!名刺ちょーだい!
(´・ω・ `)<その件やけどな、いまジュニアに渡す名刺が無いねん。すまんけど、まずジュニアがわしに30枚払うところから始めようや。そうせな渡しようがあらへん。払えへんて言うなら早速ゲーム禁止や。
( ゚д゚)<きみ言うてることめちゃくちゃやで。
 
ジュニアの言うとおりです。まず先にモズラーが支出をしなければ、徴税のしようがありません。前回も言いましたが、政府支出の前に徴税が必要なのではなく、徴税の前に政府支出が必要なんです。
× 徴税→支出
○ 支出→徴税
 

税は財源ではない

最後に、

( ゚д゚)<父ちゃん、皿洗いやったでー!名刺ちょーだい!
(´・ω・ `)<よしよし。実はな、ジュニアがいっぱいお手伝いしてくれるおかげで、先月回収した30枚はもう全部なくなってしもたんや。せっかくお手伝いしてもらっといて悪いねんけどな、手持ちが無いから名刺は渡せへんねん。すまんの。
( ゚д゚)<んなわけないやろ。はよ出せ。
 
ジュニアの言うとおりです。もしモズラーが先にジュニアから回収しないと名刺を渡せないんだとしたら、先月ジュニアがモズラーに渡した名刺30枚を作ったのは誰なんだっちゅう話です。
これも前回言いましたが、主権通貨を持つ国の政府は、支出をするために事前に徴税をする必要は無く、たとえ税収がゼロであっても、いくらでも自分で通貨を作って支出することができます。税は財源ではありません。
 
 
 
 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

私の大好きな小噺をひとつ・・・

 

昔々あるところに、イプセンという男がいました。イプセンにはコリンという友人がいました。

ある日、イプセンの父が病に倒れてしまいます。イプセンはコリンと2人で父の病気を治すために遥か遠く険しい山の奥にあるという伝説の薬草を探す旅に出ました。

とても辛く厳しい旅でしたが、2人ならめげずに続けることができました。

そんな旅の途中、イプセンがふと思って聞きました。

(´・ω・ `)<そういや、お前なんでついて来たん?

( ゚д゚)<なんでって…だって友達やんか。

 

元ネタはこちら。

wikiwiki.jp

 

 

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!

 

5-1.税は財源ではない ver.3

それは何を意味するのだろうか?もちろん、支出のために歳入は必要がないということだ。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 269/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

xbtomoki.hatenablog.com

 

当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事の途中で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

  

当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

第5章に入ります

今回から第5章「主権国家の租税政策」に入ります。ということで、これからしばらく税の話ばかりになります。

(`・ω・´)こりゃ楽しみですな!

 

本日のお題

税の話ですから、まずはやはりこれです。

( ゚д゚)<ババン!

「税は財源ではない」

過去にも同じテーマで番外記事を書きましたが、

xbtomoki.hatenablog.com

今回はもうちょっと堅苦しいスタイルで説明してみようかと思います。

 

「税は財源ではない」とは

この「税は財源ではない」というのは、命題というよりは、キャッチコピーのようなものです。

つまり、言わんとするところがあるんだけれども、それをちゃんと正確に述べようとすると、すごく長くなっちゃうので、エッセンスだけを抽出したものなんですね。

 

支出のために事前の徴税は必要ない

本記事では、せっかくですから、エッセンスを抽出せずに、「税は財源ではない」をありのまま述べてみましょう。

 

まず、"税"とは、政府が国民から一方的にカネを徴収する制度のことです。[4-3]で解説した徴税の仕訳を確認しましょう。

f:id:xbtomoki:20210209181222p:plain

徴税が行われると、政府のカネが増えて、民間のカネが減ります。

 

さて、ここで問題です。

( ゚д゚)<ババン!

政府は、支出をする前に、この徴税を行って、カネを増やしておかなければ、支出をすることができないのでしょうか?

(`・ω・´)<んなこたぁないさ。

第4章では、[4-1]から[4-12]、それから[番外3.B払い]も合わせると全部で13本の記事で、いろんな財政にまつわるオペレーションを説明してきました。

その中で政府部門から民間部門への支払オペレーションとして、政府支出・国債償還・国債利払い・買いオペ等が出てきましたが、これらの説明の中で、事前に徴税をしないと実行できないものは1つもありませんでした。

そりゃあそうです。

[4-3][4-11][4-12]のとおり、主権通貨を持つ国の政府は自由に自国通貨を発行できますので、カネが必要なら、わざわざ国民から徴収しなくても自前で発行すれば済むんですから。

つまり、主権通貨を持つ国の政府は、支出をするために事前に徴税をする必要は無く、たとえ税収がゼロであっても、いくらでも支出することができる。税は財源ではないのである。

これが「税は財源ではない」の言わんとするところです。

なお、断っておきますが、[4-1]のとおり、"いくらでも支出できる"という主張は、"いくらでも支出するべきだ"という意味ではありません。

 

ついでに言うと、通貨を発行できるのは政府部門だけですから、政府が民間部門から通貨を徴収するためには、事前に政府部門がその通貨を発行して支出していなければいけません。

つまり、政府支出の前に徴税が必要なのではありません。順序が逆です。徴税の前に政府支出が必要なんです。政府がいくら徴収しようとしたって、発行されていなければ民間部門は払いようがありません。

 

次回以降の予告

さて、「税は財源ではない」ということが分かっていただけたところで、次の疑問が生まれてくることかと思います。

  • 財源でないなら、税は何者なのか?
  • 税収がゼロでも政府はいくらでも支出できるのならば、税は不要なのでは?

ただ、「税は何者なのか?」については、もう答えは出ています。"税"とは、政府が国民から一方的にカネを徴収する制度のことです。答えはこれ以上でも以下でもありません。「税とはいったい何なんだろう・・・」なんていう思索は哲学者に任せることにします。おまけに書いたとおり、下手に意味付けをしようとすると、ろくなことになりません。

ということで、問題になるのは「税は不要なのでは?」、こちらの疑問だけです。これについて答えるために、次回以降では、税の果たす機能と役割を解説していこうと思います。

( ゚д゚)<ほいじゃ、よろしゅう!

 

 
 
それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

ちなみに財務省は、税をこのように説明しています。

このように、みんなが互いに支え合い、共によりよい社会を作って いくため、公的サービスの費用を広く公平に分かち合うことが必要です。まさに、税は「社会の会費」であると言えます。

もっと知りたい税のこと(令和2年6月発行 財務省) 2/26pp

本編で解説したとおり、税は財源ではありません

しかし、実際には「税は財源である」というのが一般常識になっていて、この「税は財源である」という誤解からいろんな害悪が生まれています。

その中でも、私がトップクラスの害悪だと思うのが、この「税は社会の会費」ってやつです。この手の発言を目にすると、私はすごく嫌な気持ちになります。会費?断じて違います。税は政府から国民から一方的に徴収をするシステムというだけのものであって、それに副次的な意味付けをする必要はありません。

( ゚д゚)<税は「社会の会費」であると言えます。

(´・ω・ `)<「税はカネを徴収する仕組みです」でええやんけ。なんでわざわざ分かりにくく言い換えるん。それ人を騙そうとするやつしか使わん手口よ。

なんでこれがトップクラスの害悪なのかというと、容易にこういう"高額納税者はVIP会員"思想に至るからです。

納税額は、人の優劣とは何の関係もありません。この「税は社会の会費」という理屈について、"間違ってはいるけど、国民の連帯意識を醸成するという点では評価できる"みたいなことをときどき聞いたりしますが、私は全くそうは思いません。

間違っているし、国民を分断しているだけの害悪だと思います。

 

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

応援コメント、指摘コメント、お待ちしております!当ブログの拡散も大歓迎です!

よろしくお願いします!