国債乱発派のMMT解説

ランダル・レイ教授の『MMT入門』をベースにMMTを解説します。ついでに自分の思うところなんかも伝えられたらと思います。ツイッターはこちらhttps://mobile.twitter.com/xbtomoki

7-4.政府は赤字であるべきだ

さらに、(クリントン政権時代のような)政府の財政黒字は偉業として称賛されるようなことではないと認識すべきであるー政府の財政黒字とは恒等式の産物であって、その意味するところは民間部門の赤字である(経常収支黒字の国の場合を除く)。民間部門は、通貨を発行する主権者とは異なり、通貨の利用者である。民間部門は現実に予算制約を受ける。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 392/553pp


当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。 

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当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。

こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事途中で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

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当ブログは、私がこちらの書籍を読んで、理解したことや考えたことを記事にしたものです。

MMT現代貨幣理論入門

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目次 

 

[7-1]のおさらい

(´・ω・ `)<さて、今回もまずは[7-1]のおさらいから行こか。

( ゚д゚)<主権通貨国の政府は、B払いができるから、カネはいくらでも作れる。いくらでも作れるんやからいくらでも払える。せやから、財政政策・金融政策をどうするべきか考えるときに財源不足とか債務残高増加とかは気にせんでええ。

(´・ω・ `)<話が早いの。助かるわ。

( ゚д゚)<あのさ。

(´・ω・ `)<お?どしたん?

( ゚д゚)<これさ、[5-1]"税は財源ではない"ってのと言っとること同じちゃう?

(´・ω・ `)<おお、そのとおりや。ええとこに気づいたの。

( ゚д゚)<えっへん。

ヽ(´・ω・ `)<よしよし。

 

本日のお題

(´・ω・ `)<"家計簿脳のパラドックス"って知っとるけ?

( ゚д゚)<かけいぼのうのぱらどっくす?なんやそれ。知らんわ。

(´・ω・ `)<まあ、ぼくがいま考えた名前やからな。知らんのもしゃーないわ。

( ゚д゚)<しばくぞ。

(´・ω・ `)<まあまあ、名前はいま考えたけど、中身はきみも絶対聞いたことある有名なやつやで。"家計簿脳"は分かるな?

( ゚д゚)<家計簿脳は分かるよ。財政の議論をなんでもかんでも家計に例えて考えちゃう思考回路のことやろ。政府はカネをいくらでも作れるけど、家計はそんなことできひん。財政と家計は、根本的に仕組みが違うんよ。せやから財政を考えるときに「もしこれが家計だったら~」とか言っても何にも意味なんかあらへん。なのに、(゚⊿゚)<去年の税収はおよそ57兆円で、いま現在の債務残高は1000兆円です!もしこれが家計だったら確実に破綻しています!とか言うやつやろ。(゚⊿゚)<彼の体重は60kgです!もしこれが赤ちゃんだったら超肥満児です!と言っとること同レベルやで。

(´・ω・ `)<まあ、だいたいそんな感じや。パラドックスは分からんな?

( ゚д゚)<分からんけど、その聞き方はむかつくな。

パラドックス(paradox)とは、正しそうに見える前提と、妥当に見える推論から、受け入れがたい結論が得られる事を指す言葉である。

パラドックス - Wikipedia

( ゚д゚)<なるほど。分からん。

(´・ω・ `)<例えばやな、有名なのは「アキレスと亀パラドックス」や。

( ゚д゚)<なんやそれ。

(´・ω・ `)<えとな、昔々、ギリシャ人のアキレスさんが亀と200m競争をしました。

( ゚д゚)<なんでいきなりおっさんと亀の200m競争が始まんねんwwおかしいやろwwww

(´・ω・ `)<黙って聞きんしゃい。

( ゚д゚)<うい。

(´・ω・ `)<ガチンコだと勝負にならないので、アキレスさんは亀に100mのハンデをあげました。

( ゚д゚)<アキレスさんwwwなんで亀とフェアな勝負しようとしとんのwwwww亀さんもええ迷惑やがなwwどないなっとんねんwwwwwww

(´・ω・ `)<黙って聞きんしゃい。

( ゚д゚)<うい。

(´・ω・ `)<よーいどん。アキレスさんが100m地点まで進んだとき、亀は1mしか進んでいませんでした。

( ゚д゚)<そらそうやろwwww圧倒的ハンデ不足wwもう亀さんかわいそうやてwww解放してあげてwwwwwww

(´・ω・ `)<にゃー!
( ゚д゚)<にゃー!

(´・ω・ `)<ところが、なんということでしょう。アキレスさんが亀のいる101m地点まで進んだとき、亀はもうちょっと先まで進んでいたのです。さらにアキレスさんが進んだときも、やはり亀はもうちょっと先に進んでいます。アキレスさんはいつまで経っても亀に追いつけませんでした。めでたしめでたし。

( ゚д゚)<なるほど。分からん。

(´・ω・ `)<分かってくれや。先に進めへん。

( ゚д゚)<そか。じゃあ分かった。

(´・ω・ `)<それもなんか違うねんけどな。要するに、ぱっと見は正しいことを言っとるようやけど、よくよく考えたらおかしなこと言っとるのをパラドックスって言うんや。

( ゚д゚)<初めからそう言ってや。それの方が分かりやすいわ。いきなりおっさんと亀がかけっこをしましたとか言われても訳が分からんわ。訳が分からないよなおじさんが出るで。

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(´・ω・ `)<出てこんでええからww

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(´・ω・ `)<出てこんでええて。ほいで、↓これが"家計簿脳のパラドックス"や。

(゚⊿゚)<民間部門は日夜懸命に努力して黒字を達成している!政府もこれを見習って、財政黒字化の努力をするべきだ!

( ゚д゚)<ああ、これね。

ということで、本記事では、まずこの家計簿脳のパラドックスのどこが破綻しているかを説明したいと思います。

そこから続きまして、前回[7-3]「機能的財政論は、《民間部門における実物資源の過不足を最小にする》ことを目標としていて、その結果、政府収支が均衡だろうが赤字だろうが黒字だろうが、気にしない。」と説明しましたが、これは少し修正されるべきかもしれない、という話をしたいと思います。

(´・ω・ `)<よろしゅう。

( ゚д゚)<にゃー!

(´・ω・ `)<にゃー!

 

家計簿脳のパラドックス

マクロ会計の恒等式

均衡財政論者が家計簿脳のパラドックスに気づけない根本の理由は、[1-4]で解説したマクロ会計の恒等式を無視していることにあります。

ここでマクロ会計の恒等式を復習しておきましょう。

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マクロ会計の恒等式からは、次のことが言えます。

  • 政府部門・民間部門・国外部門が全て黒字になることはできない。
  • 式を変形すると、《民間部門収支=経常収支-政府部門収支》なので、民間部門が黒字になるか赤字になるかは経常収支と政府収支のどちらが大きいかで決まる。経常収支が大きな黒字であるほど、または政府収支が大きな赤字であるほど、民間収支は大きな黒字になる。

 

財政黒字化は民間赤字化である

ここで日本の財政収支のデータを見てみます。

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1990年前後のいわゆるバブル期を除いて、ずっと赤字です。

これを均衡財政に持っていくべきだと言うわけですから、それは、

  • 政府が民間部門から受け取る税収を増やす。
  • 政府から民間部門への支出を減らす。

このどちらかもしくは両方によって、政府収支を黒字化するべきだという意味になります。

但し、これは逆に民間部門側の視点から見れば、

  • 政府へ支払う税が増える。
  • 政府から得る収入が減る。

ということになります。これは民間部門収支が赤字化することを意味しますから、つまり、政府部門の黒字化政策は、同時に民間部門の赤字化政策でもあるわけです。

 

家計簿脳のパラドックスは破綻している

さて、ここでもう一度、家計簿脳のパラドックスを見直してみましょう。

(゚⊿゚)<民間部門は日夜懸命に努力して黒字を達成している!政府もこれを見習って、財政黒字化の努力をするべきだ!

繰り返しますが、この理屈は破綻しています。政府が財政黒字化の努力をするほどに、民間部門は赤字に傾いてゆき、「民間部門は黒字を達成している」という前提が崩れ、政府にとってのお手本から反面教師に成り下がっていくからです。

また、民間部門が努力をしていないとは言いませんが、そもそも民間部門が黒字でいられるのは、努力をしているからではありません。《経常収支-政府収支》の値がゼロより大きいからです。

 

政府は財政赤字を維持するべきだ

民間部門の赤字の持続可能性

もちろん均衡財政論者が何から何まで間違えているわけではありません。前回記事[7-3]で均衡財政論者が言っていた↓これはまさしく真理です。

(゚⊿゚)<家計や企業が収入よりたくさんの支出を続けてたら破綻するじゃろ!

民間部門は、企業にしろ家計にしろ、いくらでも赤字を引き受けることはできません。

赤字とは、収入より多くの支出をすることであり、通常は貯蓄を減少させます。貯蓄が減り続けて、無くなってしまったら、今度は負債を積み上げることになります。負債が返済不可能な額まで積み上がったとき、企業や家計は破綻します。つまり、民間部門の赤字は持続可能ではありません。

 

民間部門の黒字の必要性

また、実物資源の適切な分配のためには、民間部門がある程度の黒字でなければいけません。

[4-2]のとおり、民間部門が全体として均衡収支または赤字であるのに、ある国民が自分だけは黒字になろうとすれば、自分以外の誰かを赤字に叩き落さなければなりません。そしてこの仁義なき戦いは、金持ちが有利なので、進行するほどにどんどん格差が開きます。

格差が拡大すると、消費が減り、共同体意識が弱体化し、治安や安全保障の面にも良くない影響を与え、なにより機能的財政論が目標とする実物資源の適切な分配を民間部門内部において阻害します。

もちろん、1円でも黒字でさえあればOKというわけではありません。黒字は、民間部門の全員が他者から奪わなくても満足できるくらいの十分な大きさである必要があるでしょう。

 

政府部門の赤字の持続可能性

一方、政府の赤字は持続可能です。冒頭のおさらいのとおり、税は財源ではないからです。主権通貨国の政府は、いくら主権通貨建ての負債が積み上がっても永久に返済不可能になりません。

 

まとめ

ここまでの内容を箇条書きにしてみます。

  • 財政黒字化政策は、民間赤字化政策でもある。
  • 民間部門の赤字は持続不可能である。
  • 民間部門が十分な黒字でないと、格差が開き、機能的財政論の目標達成が阻害される。
  • 政府の赤字は持続可能である。
こうやって見ると、「政府は、基本的には、むしろある程度の財政赤字であるべきである。その赤字の額は、少なくとも民間部門の内部において実物資源が適切に分配される程度の黒字を民間部門が達成できるような額でなければならない。」と私には思われます。
たしかに、政府部門と民間部門との間で実物資源のバランスを取るためには、財政赤字か財政黒字かは、おそらくどうでもいい問題なのでしょう。しかし、民間部門の内部でバランスを取るには民間部門が十分な大きさの黒字である必要があり、そのためには一定の財政赤字が必要なのではないかと思います。
 

 

それでは本日ここまで。

 

 

 

おまけ

( ゚д゚)<ところでよ、なんでアキレスさんはいつまでたっても亀に追いつけへんのや。

(´・ω・ `)<え?ああ、せやな、例えばアキレスさんが最初の100mを走るのに10秒かかってたとしよう。アキレスさんの速さは秒速10mってことやな。その10秒間で亀が進んだのは1mやから、亀のスピードは秒速0.1mや。↓こういう計算になるわけやな。

  • アキレス:10m/秒
  • 亀:0.1m/秒

( ゚д゚)<ほんほん。

(´・ω・ `)<ほいじゃあアキレスさんがさらに1m進むには何秒かかるかな?

( ゚д゚)<0.1秒!

(´・ω・ `)<0.1秒で亀は何m進む?

( ゚д゚)<0.01m!

(´・ω・ `)<アキレスさんが0.01m進むには何秒かかる?

( ゚д゚)<0.001秒!なんかどんどん短くなるの。

(´・ω・ `)<せや、そこがインチキのタネや。このネタは考えとる時間を実はこっそりめちゃくちゃ短くしとるんや。いつまで経っても追いつけへんのやなくって、全然時間が経ってへんから追いつけへんねん。

( ゚д゚)<なるほど、分からん。

(´・ω・ `)<にゃー!

( ゚д゚)<にゃー!

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

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7-3.機能的財政論

1940年代、アバ・ラーナーは、彼が「政策に対する機能的財政アプローチ」と呼ぶものを考案した。そこで彼は2つの原則を提示した。

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目次 

 

[7-1]のおさらい

(´・ω・ `)<さて、今回もまずは[7-1]のおさらいから行こか。

( ゚д゚)<主権通貨国の政府は、B払いができるから、カネはいくらでも作れる。いくらでも作れるんやからいくらでも払える。せやから、財政政策・金融政策をどうするべきか考えるときに財源不足とか債務残高増加とかは気にせんでええ。

( ゚д゚)<どや。

(´・ω・ `)<話が早いの。助かるわ。

 

本日のお題

(´・ω・ `)<さて、本日は機能的財政論の説明をします。

( ゚д゚)<ほう、なんか難しそうなワードじゃの。

(´・ω・ `)<字面はそうやけど、中身はそうでもないけー、安心しんさい。

( ゚д゚)<うい。

というわけで、本記事では"機能的財政論"の解説をします。

(´・ω・ `)<よろしゅうな。

( ゚д゚)<まかしときー。

( ゚д゚)<ちゃうちゃう、ぼくが教わる側よ。

(´・ω・ `)<勝手にやっとれ。

( ゚д゚)<うい。

 

財政黒字と財政赤字

(´・ω・ `)<説明の前にちょいと用語の確認をしとくで。

( ゚д゚)<うい。

↓下の式のとおり、税収と政府支出の差し引きを"政府収支"と言います。

政府収支=税収-政府支出

税収>政府支出なら、政府収支はプラス(黒字)となり、この状態を"財政黒字"と呼びます。逆に税収<政府支出なら、"財政赤字"と呼びます。

 

機能的財政論の基本原則

  • 機能的財政論の第一原則
    政府は、財政赤字を増やすことで、民間部門の所得を増やすことができる。
  • 機能的財政論の第二原則
    日銀は、買いオペをすることで、翌日物金利を下げることができる。

これらはもちろん、その逆(財政黒字化→民間所得減少、売りオペ→金利上昇)も成り立ちます。これらを基本原則として、財政政策や金融政策を議論しようというのが"機能的財政論"です。

( ゚д゚)<え?こんなん当たり前とちゃうん?

(´・ω・ `)<ぼくもそう思うんやけどな。主流派経済学者さんたちにとっては、そうでもないみたいやねん。

( ゚д゚)<ほーん。そしたら主流派の人たちはどんな財政論なん?

(´・ω・ `)<その前にひとしきり機能的財政論を説明さしてもろてええか?主流派の財政論はその後で説明するわ。

( ゚д゚)<うい。

 

財政赤字はどこまで増やせるのか

(´・ω・ `)<前回の[7-2]で、政府支出が多すぎると実物資源が枯渇して良くないことになるよって言うたやろ?

( ゚д゚)<えっ?

(´・ω・ `)<はいはい。んでな、

( ゚д゚)<わしのボケをスルーするたぁ、偉くなったもんじゃの。

(´・ω・ `)<はいはい。んでな、これは逆に考えると、実物資源が枯渇する直前までは、財政赤字を増やしても、民間部門に迷惑は掛からんっちゅうことになるやろ。

( ゚д゚)<そしてそれを逆に考えれば、政府支出が多すぎると実物資源が枯渇してしまうってことになるな。

(´・ω・ `)<はいはい。んでな、ほいだら《実物資源が枯渇する直前》ってどうやったら分かるんかの?

( ゚д゚)<知らん!!

(´・ω・ `)<元気があってよろしい。機能的財政論では、そこで失業率に着目するんや。

[7-2]のとおり、実物資源とは、生産活動に必要なヒト・モノのことです。2つのうち、モノの枯渇を事前に察知することは難しいですが、ヒトについては分かりやすい指標があります。
それは"失業率"です。

失業率とは、労働力人口(就業する意思と能力の両方を備えている人)のうち、就業できていない人々が占める割合のことです。
労働力人口が全員就業している(失業者が1人もいない、失業率0%)状態を"完全雇用"と呼びます。

よって、「完全雇用が達成されていない」=「民間部門でヒトが余っている」ということになりますので、機能的財政論では「少なくとも完全雇用が達成されるまでは、ヒトの枯渇を起こさずに、財政赤字を増やせるはずだ。」と考えます。

 

金利はいくらが適切なのか

現在、日銀が本金利を金融調節の操作対象にしている理由として、無担保コール翌日物取引が金融機関の当日の資金過不足の最終調整の場であり、資金供給・吸収オペレーションによる誘導が比較的容易であること、他の取引のレートの判断基準になりやすいこと、また期間が長めの金利形成にも影響を与えやすいことなどが挙げられます。

無担保コール翌日物とは|金融経済用語集 - iFinance

日銀には金融経済の全体的な金利を適切な水準に誘導する責務があり、現在、日銀は、この責務を果たすための具体的な手段として、《翌日物金利を操作する》という手法を採用しています。

そして、[3-6]のとおり、翌日物金利は、日銀預金利息~基準貸付金利の範囲内であれば、買いオペで下げることが、売りオペによって上げることがいくらでも可能です。

 

では、どのくらいが適切なのかと言うと、まず、「金利が上がれば、借りるより貸した方が有利になり、金利が下がれば、借りる方が有利になる。」これが基本的な考え方です。

金利が上がると、家計がローンを組んだり、企業が融資を受けたりするときの条件が不利になり、むしろ支出を減らして貯蓄をして利息を稼ぐ方が有利になるので、需要が落ちます。金利が低い場合は、その逆です。但し、今後の所得が見込めないのに、低金利というだけでローンを組む人はいませんし、利益が見込めないのに融資を受けようとする企業もいないことには注意が必要です。

需要が多過ぎれば、実物資源が枯渇してしまいますし、少なすぎれば、余ってしまいます。機能的財政論では「そこがちょうどよい塩梅になるような金利が適切な金利である。」と考えます。

 

均衡財政論とその仲間たち

( ゚д゚)<よし、そいじゃ、機能的財政論じゃない主流派経済学の財政論ってやつも教えてや。

(´・ω・ `)<いくつかあるんやけど…まずは均衡財政論から行こか。

( ゚д゚)<ほんほん。その均衡財政論ってのは、どんなんなん?

(゚⊿゚)<税収と政府支出が同額になる(均衡する)のが理想的な財政状態じゃけん、均衡財政を目指そうってのが均衡財政論よ!

( ゚д゚)<なんで均衡財政が理想的なん?

(゚⊿゚)<家計や企業が収入よりたくさんの支出を続けてたら破綻するじゃろ!政府も同じように収入より支出の方が多い状態が続いたら破綻してまうやんけ!

( ゚д゚)<あー、家計簿脳のやつね、はいはい。

(゚⊿゚)<ハイは1回でよろしい!!

( ゚д゚)<やかましいわ。

均衡財政論の親戚で(゚⊿゚)<政府は財政黒字であるのが理想だ!という健全財政論もあります。ただ、[4-2]のとおり、主権通貨国では、財政赤字になるのが普通なので、均衡財政論と健全財政論に実質上の大した違いは無くて、要するに、結論はどちらも(゚⊿゚)<どんどん緊縮!どんどん緊縮!です。

それから、似てるようで少し路線が違う(゚⊿゚)税収も政府支出も少なければ少ないほど良いんだ!そもそも政府なんか無くしてしまうべきなんだ!という小さな政府論、これの逆(真逆ではないんですが)(゚⊿゚)税収も政府支出も多ければ多いほど良いんだ!という大きな政府もあります。

これらは、(゚⊿゚)<まず衡財政を達成して、均衡財政の範囲内でできるだけ小さな政府を目指そう!のように混ざることもあります。

これを表にまとめると↓こうなります。

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目指すものが違う

さて、均衡財政論とその仲間たちに共通しているのは、《財政収支の結果》を目標とするところです。一方、機能的財政論は、《民間部門における実物資源の過不足を最小にする》を目標とします。機能的財政論では、その結果が財政赤字だろうが財政黒字だろうが、そしてその赤字黒字が大きかろうが小さかろうが、

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均衡財政論の目指すものは、美しい決算書です。これはいくらでも支出することができない非主権通貨国の政府が有利な条件で借金をするためには、たしかに役立つかもしれません。

一方、機能的財政論が目指すものは、いくらでも支出することができる主権通貨国の政府を前提とした、実物資源が社会全体で適切に分配されるような財政です。

日本政府がどちらを採用するべきなのかは一目瞭然のように見えますが・・・

(´・ω・ `)<こちらは2021年5月25日に開かれた令和3年第7回経済財政諮問会議麻生太郎財務大臣が提出した資料からの抜粋です。

以上より、歳出・歳入両面の改革により、社会保障制度の持続可能性を高めるとともに、PBを黒字化し、新規国債発行額の総額を確実に減らすことが必要。

第7回会議資料 令和3年 会議結果- 経済財政諮問会議 - 内閣府

(´・ω・ `)・・・

( ゚д゚)・・・

 

均衡財政論における金融政策

( ゚д゚)<ところでよ、均衡財政論とかって金融政策のことは考えとらんの?

(´・ω・ `)<考えとるよ。えっとね、《買いオペをたくさんやると、失業者を減らせるけど、同時に物価が上がってしまう》…たしかこんな感じやったと思うわ。

( ゚д゚)<なんで買いオペで物価が上がるん?

(´・ω・ `)<いや、上がらんよ。

( ゚д゚)<えっ?失業者は?

(´・ω・ `)<減らんよ。

( ゚д゚)<えっ?どういうことなん?

(´・ω・ `)<主流派経済学者が言うにはな、まず、買いオペをする→貨幣の量が増える→物価が上がる+金利は下がる→銀行融資のハードルが下がる→新規事業や事業拡大をする人が増える→働き口が増える→失業者が減る。こんな感じや。

( ゚д゚)<なんやねんなその風が吹けば桶屋が儲かるみたいな理屈ww増えるのは貨幣は貨幣でも日銀当座預金やから物価には何の影響も無いやろ。金利はたしかに下がるやろうけど、金利が下がっただけで「金利が下がったから事業を起こすぞー」なんてやつおらんて言うとるやろ。ガバガバやないか。

(´・ω・ `)<おお、成長しとる…

 

 

それでは本日ここまで。

 

 

 

おまけ

消費税のことで最近やっと理解したことがあったので、それを書いておこうと思います。

何を理解したのかと言いますと、消費税の納税額の計算方法のことです。

いままでは、

  1. 売上が上がるたびに、消費税分として何円を受け取ったのかを記録する。
  2. 費用が立つたびに、消費税分として何円を支払ったかを記録する。
  3. 決算のときに、受け取った消費税分・支払った消費税分それぞれを集計する。
  4. 受け取り消費税-支払い消費税=納税額

と思ってたんですが、違うんですね。

実際の計算方法は、こうでした。

  1. 売上が上がるたびに、それが消費税の課税対象かどうかを記録して、税込金額で記帳する。
  2. 費用が立つたびに、それが消費税の課税対象かどうかを記録して、税込金額で記帳する。
  3. 決算のときに、課税対象売上・課税対象費用だけを合計する(全体の売上・費用から課税対象外を除いて合計する)。
  4. (課税対象売上-課税対象費用)×税率=納税額

ぱっと見、両者は同じように見えます。たしかに、いわゆる"価格転嫁"が完全にできていれば、消費者から預かった消費税を右から左に納めるだけですから、両者は同じことになります。

しかし、そうでない場合は話が変わってきます。なぜなら、これは、実際にはいくら預かったのかは全く考慮しない方式になっているからです。

消費税法では、本体価格に消費税分を乗せるかどうかは事業者の任意という建前になっています。なのに、この方式は、事業者が消費税分を乗せないことを選択し、消費税を預かっていない場合でも、容赦なく価格転嫁が完全に為されているものとして納税額が計算されます。

(゚⊿゚)<消費税分はお客さんから取っても取らなくてもどっちでも好きにしてええで。どっちだろうが、うちらは取ったもんとして徴収するけーの。

ということですね。

まあ、徴税を確実にするためにわざとこういう方式にしてるんでしょうけど、
おかしいやろこれ(´・ω・ `)

もうひとつ問題なのが、この方式だと消費税分の価格転嫁が普通の値上げと区別されなくなるところです。その結果、CPI(消費者物価指数)が消費税分を含んだ数字になってしまい、デフレが見えにくくなっている現状があります。

 

それでは、消費税のことは安藤先生に聞け。ということで、以前にも紹介しましたが、安藤裕先生による消費税解説動画を紹介いたします。40分とちょっと長いですが、必見の内容です。


www.youtube.com

 

 

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7-2.政府支出は"手加減"されるべきだ

公的利用に配分するために民間利用から抜き取る資源が多いほど、政府部門が膨張して民間部門が小さくなりすぎる可能性が高くなる。公共目的達成のために十分な資源を配分する一方で、民間の目的達成のために民間部門にも十分な資源供給を残しておく必要がある。明らかに、これは経済だけの問題ではない。

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前回のおさらい

(´・ω・ `)<まず、「主権通貨国の政府は、いくらでも支出することができる。」これはええね?

( ゚д゚)<なんでや。

(´・ω・ `)<いいやあああああ!!!この子すぐ忘れるうううう!!!!

( ゚д゚)<冗談やて。前回やったばっかなんやからさすがに覚えとるよ。主権通貨国の政府は、B払いができるから、カネはいくらでも作れる。いくらでも作れるんやからいくらでも払える。せやから、財政政策・金融政策をどうするべきか考えるときに財源不足とか債務残高増加とかは気にせんでええ。そんな感じやったやんな?

(´・ω・ `)<おお、びっくりするやないか。よしよし、ちゃんと覚えとるの。

 

本日のお題

(´・ω・ `)<[4-1]で、こんな話をしとったんやけど、覚えとる?

基本的な原則の「3.政府は、自身が決定した計算単位建て(自国通貨建て)で売られているものであれば、いくらでも購入することができる。」は、いくらでも購入するべきだ、という意味ではありません。
4-1.基本的な原則 - 国債乱発派のMMT解説

( ゚д゚)<ん?ああ、んと、はいはい。

(´・ω・ `)<忘れとったな。

( ゚д゚)<んー、まあ、仮にそうやとしてもや、ぼくはもうすでに今の時点では思い出してしもうとるわけから、その前の時点で忘れとったかどうかは、もはや誰にも分からへん。このぼくにすらや。覆水盆に返らずて言うやろ。そういうこっちゃ。

(´・ω・ `)<はいはい。急によーしゃべるの。

( ゚д゚)<ハイは1回でよろしい。

(´・ω・ `)<お前じゃ。

( ゚д゚)<ぼくか。

(´・ω・ `)<あーもー、話が進まんやないか。

( ゚д゚)<ほんまやで。ったく。で?

(´・ω・ `)<しばくぞ。

[4-1]で述べた「いくらでも購入できる」と、本記事冒頭の「いくらでも支払うことができる」は同じ意味です。

そして「いくらでも支払うことができる」とは「いくらでも支払うべきである」という意味ではありません。

過大な政府支出は、むしろ"実物資源の枯渇"という悪影響を生み出します。

( ゚д゚)<実物資源て何よ。

(´・ω・ `)<生産活動に必要なヒトとモノのことや。漢字で書くなら、労働力・設備・材料、このへんやな。

( ゚д゚)<ほんほん。政府支出が多すぎると、ヒトとモノが枯渇するって、どういうことや。

(´・ω・ `)<それが本日のお題や。"政府支出が多すぎた場合には、実物資源が枯渇するとはどういうことなのか。そして、政府支出はどうあるべきなのか"を考えていくで。よろしゅうな。

( ゚д゚)<まかしときー。

(´・ω・ `)<ちゃうちゃう。ぼくが教える側よ。これほんまに何回やるん?

( ゚д゚)<え?

(´・ω・ `)<いいやあああああ!!!

 

スーパー子ども食堂計画

さて、ここで"子ども食堂"という取り組みを紹介します。

こども食堂」とは、子どもが一人でも行ける無料または低額の食堂です。(中略)目的も、おなかをすかせた子どもへの食事提供から、孤食の解消、滋味豊かな食材による食育、地域交流の場づくりと、さまざまです。

こども食堂について – むすびえ

全国のこども食堂を支援するむすびえの活動は、個人・法人からのご寄付により支えられています。

こども食堂を支援したい – むすびえ

この子ども食堂について、もしも政府がこんなことを言ってくれたら・・・

f:id:xbtomoki:20210531150108p:plain

注:西田先生はこんなことは言ってません。詳しく知りたい方はこちらの[動画]をどうぞ。とてもためになる話をされています。

ということで、全国の子ども食堂を国営化したとします。そうすると、子ども食堂の家賃、食材費、料理人の給料は、全て政府支出で賄われることになります。

( ゚д゚)<おお、ええ話やないか。

(゚⊿゚)<子ども食堂は未来への投資だ!これは素晴らしい事業だからどんどんやろう!

( ゚д゚)<おー!ええぞー!

(゚⊿゚)<一流の料理人を集めるぞ!年俸1億円や!

( ゚д゚)<ん?1億はちょっと多くないか?

(゚⊿゚)<47都道府県に1万軒ずつ子ども食堂を作るぞ!47万軒っちゅうことやな!

ちなみにですが、理容室・美容室を合わせた全国の床屋さんの数は約37万軒らしいです。[参考ページ]

( ゚д゚)<それも多いてwww

(゚⊿゚)<食材費だっていくらでも出すでー!

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スーパー子ども食堂の弊害

さて、(゚⊿゚)のスーパー子ども食堂プランはどう考えてもやりすぎです。

もし仮に、これを本当に実施したらどんなことが起きるでしょうか。

 

料理人がいなくなる

まず、日本中のほとんどの飲食店から料理人がいなくなるでしょう。

子ども食堂に転職すれば、給料は爆上げ、勤め先がつぶれて失業してしまう心配も無くなりますから、合理性だけで考えれば、転職しない理由がありません。もちろん中には( ゚д゚)<ぼくはカネのためにやっとんとちゃうねんという人もいると思いますが、それほど多くはないでしょう。

よって、子ども食堂は、47万軒の計画ですから、少なくとも47万人の料理人が民間部門からいなくなります。1軒につき2人、3人を雇おうとすればもっとです。

結果、民間部門からは、すっかり料理人がいなくなり、飲食店は次々と廃業していき、国民の食生活から外食文化が消えて無くなります。

もしかしたら一部の店は、1億円以上の年俸を提示して、料理人を引き留めようとするかもしれません。しかし、政府は無敵なので、その店がいくら高い額を提示したとしても、いつでも即座にそれ以上の金額を提示することができます。

よって、政府が"手加減"をしてくれない限り、民間部門がこのオークションに競り勝つことは絶対にありません。

 

料理人以外もいなくなる

子ども食堂47万軒プランには膨大な建設資材と人員と土地、そして時間が必要になります。こちらも料理人と同じく、政府が"手加減"をしてくれない限り、子ども食堂に根こそぎ持っていかれて、民間部門からすっかり無くなってしまうでしょう。

47万軒が建て終わるまでにどのくらいの期間がかかるのかは分かりませんが、それまでの間は、建設関連の実物資源も政府部門に取り上げられてしまって、道路も橋も家もビルも、全ての工事がストップします。

 

食品が無くなる

さらっと(゚⊿゚)<食材費だっていくらでも出すでー!と言ってましたが、実はこれがいちばんとんでもない話です。

これは子ども食堂が「日本中の食品を買い占めます」宣言です。もはやスーパーにもコンビニにも食品は売られていません。

(´・ω・ `)<さて、きみならどうする?

( ゚д゚)<どこにもごはん売ってへんの?

(´・ω・ `)<せや。諦めて餓死する?

( ゚д゚)<いやー。餓死いやー。

(´・ω・ `)<そしたら、子ども食堂を襲うか?

( ゚д゚)<いやいやー。バトル怖いー。えー、なんかええのないん?

(´・ω・ `)<んー、闇市を開くとかかのー。政府に秘密のマーケットや。そこで子ども食堂よりちょっとだけ高い値段で売ってもらう。

( ゚д゚)<そんなんちょっとだけ言うても、そもそもの子ども食堂価格が激高やったら、闇市価格もめちゃ高くなるやん。

(´・ω・ `)<供給量がガタ落ちしとんのやから、ハイパーインフレみたいになるんはしゃーないわ。

( ゚д゚)<そういうもんか。

(´・ω・ `)<そういうもんや。ま、ハイパーインフレの話は長くなるからまた今度にしよ。

( ゚д゚)<うい。

 

まとめ

まず前提として、主権通貨国の政府は、いくらでも支出することができます。しかし、それは「いくらでも支出するべきだ」という意味ではありません。

むしろ、政府支出は、ある程度"手加減"をされるべきです。

政府支出が多すぎる場合、民間部門はカネをたくさん得ることになりますが、一方で実物資源を政府部門がすっかり取り上げてしまうので、国民生活は、かえって困窮することになります。究極的には、暴力による奪い合いか、ハイパーインフレか、そのどちらかもしくは両方に行き着くことになるでしょう。

 

カネ自体に価値は無い

また、もう少し考察を深めると、このことから私たちの生活に本当に必要なものは実物資源であって、カネは実物資源を円滑にやり取りするためのツールに過ぎず、カネ自体に価値は無いことが分かります。
なお、これは「カネなんか無くたって人は幸せになれるんだ。」みたいな話ではありません。

そして、これはインフレ・デフレを理解する上での重要なヒントになると思います。ただ、その話は長くなるので、また今度にします。

 

 

 

それでは本日ここまで。

 

 

 

おまけ

本記事を見て、こう考えられる方がいらっしゃるかもしれません。

(゚⊿゚)<ほれ、やっぱり政府はできるだけ支出を抑えて、緊縮するのが良いんだ。

それは誤解です。

それから、子ども食堂を国営化するべきじゃない、なんてことも言ってません。子ども食堂は政府がやるべき事業で、1日でも早く国営化するべきだと思います。

但し、そのときに政府は、民間部門の実物資源が枯渇しない程度に"手加減"をするべきだというのが本記事の主旨です。

 

従って、↓こんなことは言ってないし、そもそもこの理屈は論理が飛躍しています。

政府はいくらでも支出できるが、支出が多すぎるとかえって悪影響が生じる。だから、政府支出は少なければ少ないほど良い。

( ゚д゚)<エアコンは部屋の温度を自由に上げたり下げたりできるんやで。

(´・ω・ `)<ほんほん。

( ゚д゚)<でも、あったかくし過ぎたら気分悪くなるけーの。気ぃつけや。

(´・ω・ `)<ほんほん。

( ゚д゚)<せやから、エアコンの温度は下げれるだけ下げた方がええんやで。

(´・ω・ `)<なんでそうなるのwwww

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

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7-1.政府はいくらでも支出することができる

本章では、政府には自国通貨で売られるものなら何でも購入できる「支出能力」があることを前提として、政府の適切な役割について一般通念とは異なる考え方を検討する。

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こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事の途中で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

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MMT現代貨幣理論入門

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目次 

 

第7章を始めます

さて、今回から第7章「主権通貨の金融政策と財政政策」を始めていきます。

( ゚д゚)<よろしゅう!>(´・ω・ `)

 

さて、それでは、主権通貨国に立ち帰りましょう。

第7章では、特に日本政府を想定して、"主権通貨国の政府は、どんな金融政策・財政政策を行うべきか"をテーマに解説していきます。

( ゚д゚)<消費税を廃止せよ、みたいな話?
(´・ω・ `)<ああ、いや、そこまで具体的な話をするつもりじゃないのよ。もうちょっと手前の、例えば「政府はどんなときに支出を増やすべきか、もしくは減らすべきか」とか、そんな感じよ。
( ゚д゚)<ああ、そゆこと。
(´・ω・ `)<ほいじゃあ、始めよか。
( ゚д゚)・・・・・・
(´・ω・ `)・・・よろしゅうな。
( ゚д゚)<まかしときー。
(´・ω・ `)<ちゃうちゃう、ぼくが教える側よ。あのさ、これ、いつまでやるん?
( ゚д゚)<ぼくが飽きるまでや。
(´・ω・ `)<赤ちゃんか。
( ゚д゚)<こんなかわええ赤ちゃんがおるかいな。
(´・ω・ `)<もうええから。始めるで。
( ゚д゚)<うい。

 

日本政府はいくらでも支出できる

(´・ω・ `)<まず、「主権通貨国の政府は、いくらでも支出することができる。」これはええね?
( ゚д゚)<なんでや。
(´・ω・ `)<こっちのセリフや。なんでや。
( ゚д゚)<なんじゃー、すずさん。
(´・ω・ `)<すずさん誰やねんな。こんだけ何回も説明しとるのに、どうして初耳みたいな顔するんよ。
( ゚д゚)<なんとなくは覚えとるよ。覚えとるけど、もっかい説明して。
(´・ω・ `)<しゃーないのー。

 

主権通貨国の政府は、いくらでも支出をすることができます。
なお、ここで言う"主権通貨国"とは、"独自の計算貨幣・大きな供給能力・大きな内需が全て揃っていて、かつ政府が変動相場制を採用している国"のことであり、日本はこの条件に該当する主権通貨国ですので、日本政府は、いくらでも支出をすることができます。

日本政府の場合の具体的な支出のプロセスを説明しますと、まず"国庫短期証券"という短期債券を発行して売却し、日銀預金を増やした後、支払相手が口座を持つ銀行へ政府の日銀預金を振り込みます。政府からの振込を受けた銀行は、政府の支払相手の口座残高をその分だけ増やします。ここで支出自体は完了です。その後、国庫短期証券を"国債"という長期債券に振り替えて、その国債の償還・利払いが必要な時期が到来したら、償還・利払いをするためのカネを調達するためにさらに借換債という名目の国債を発行します。その借換債の償還・利払いは、さらなる借換債発行で賄い、以下無限ループとなります。国庫短期証券及び国債発行における売却先は入札で主に民間金融機関から選びます。国庫短期証券の入札が不調に終わった場合は日銀が引き受けることになっていますが、国債の入札不調の場合は日銀引き受けが禁止されていますので、再入札等で対応します。但し、徴税等によって政府預金の残高に余裕があるときは、国庫短期証券による借り入れを行わず、預金残高からA払いをするだけというプロセスになります。

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訳が分からないと思いますので、かいつまみましょう。こういうことです。

政府支出のプロセスは、B払いつまり「カネを自分で作って渡す」という仕組みになっています。自分でカネを作ることができますので、もし支払うカネが手元に無くても問題ありません。無いものは作る、これで済みます。よって、いくらでも支出することができる、というわけです。

B払いってナニ(´・ω・ `)?という方は、先に↓こちらの記事をご覧ください。

xbtomoki.hatenablog.com

 

ここで政府のB払いの仕訳を確認しておきます。
国債発行も含めて考えると、途中がややこしくなりますが、合計がちょっとだけスッキリします。これの詳しい説明については、[4-3][4-7]をご覧ください。

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カネの作り方

( ゚д゚)<カネを自分で作る?どゆこと?
(´・ω・ `)<政府が日銀に「うちの残高増やしといて」って指示するんや。
( ゚д゚)<そんなんできるんなら、いくらでもカネ作れるやんけ。

(´・ω・ `)<じゃけん、いくらでも作って払えるて言うとるやないか。
( ゚д゚)<おお、せやったな。

政府は、日銀に預金口座を持っていて、支出をするときはその口座から支出先の口座へ振込をします。このときに、もし口座の残高が1兆円足りなかったら、政府は日銀に「政府の残高を1兆円増やしなさい」と指示します。すると、日銀の担当職員さんが日銀の預金管理システムにログインして、キーボードを叩き、政府の入出金明細に

[入金・1兆円]

と打ち込みます。

(´・ω・ `)<ほらね。増えたでしょ。
( ゚д゚)<いや、そりゃ増えるけど、こんなんでええんか?
(´・ω・ `)<ええとかあかんとかじゃなくて、いまある仕組みがこうなっとんのやっていう説明をしとんのやないか。
( ゚д゚)<ほんまにこんなんやっとんの?これって"財政ファイナンス"とかいうやつやん。財政ファイナンスて禁止されとるんじゃないん?
(´・ω・ `)<そら主流派経済学の人が勝手に禁じ手とか言うとるだけや。たしかに日銀が政府から直で国債を買うのを禁止する法律はあるけど、国庫短期証券なら直買いOKやで。
( ゚д゚)<国債国庫短期証券って何が違うん?
(´・ω・ `)<名前が違う。
( ゚д゚)<え?そんだけ?
(´・ω・ `)<そんだけじゃないけど、本質の部分はおんなじもんや。
( ゚д゚)<名前が違えばOKて、それじゃ意味無いやんけ。そしたら実際には財政ファイナンスは、全然禁止なんかされとらんちゅうこと?
(´・ω・ `)<せやで。財政ファイナンスは普通に行われとるよ。てか、そもそも神様に禁止されとるわけじゃないんやし、禁止されとるからできひんていう理屈おかしいやろ。
( ゚д゚)<そらたしかにそうやな。

というわけで、政府は、キーボードと日銀の預金管理システムがあればいくらでもカネを作ることができます。もし日銀がサイバー攻撃を受けてしまったときには、紙とペンでも構いません。

( ゚д゚)<これ、日銀がカネ作るの拒否ったらどうするん?
(´・ω・ `)<政府が日銀総裁をクビにする。んで、拒否せんような人を連れてきて新総裁に任命する。
( ゚д゚)<ほいじゃあ、実質拒否権無しか。
(´・ω・ `)<そういうこっちゃ。

 

政府のB払いは拒否されない

( ゚д゚)<えーと、そしたら、なんかないん?
(´・ω・ `)<なんかないってなんやねんな。
( ゚д゚)<B払いは無敵なんか?政府はいつでもいくらでもB払いができてしまうんか?
(´・ω・ `)<ああ、そういうこと。

B払いは支払先が受容さえすれば、いくらでも可能です。しかし、これは逆に言えば、支払先が拒否するときは、政府といえどもB払いができなくなってしまうということです。ただ、政府のB払いでは、銀行預金という形でカネが支払われますので、これが拒否されることは考えられません。

(゚⊿゚)<代金を支払ってください。但し、私の銀行預金が増えないような方法でお願いします。

(´・ω・ `)<↑こんなやつおるか?
( ゚д゚)<おらんな。てことは、無敵っちゅうことか。
(´・ω・ `)<無敵かどうかは知らんけどもやな。政府はいつでもいくらでもB払いができるっちゅうのはそのとおりやで。

 

固定相場制国のB払い

なお、B払いは、支払先が受容するという条件さえクリアしてしまえば可能になりますから、もちろん固定相場制国の政府でも、B払いによって支出をすること自体は可能です。但し、そこには"外貨準備がある限り"という条件が付きます。

というのは、B払いをすると自国通貨の量が増えますので、自国通貨安になります。[6-1]のとおり、政府が自国通貨安になった為替レートを元に戻すには、外貨準備を消費して自国通貨を買い戻さなければなりません。よって、固定相場制を維持しようとするなら、B払いのたびに外貨準備が削られていきます。

要するに、固定相場制国の政府でもB払い自体はいくらでも可能ですが、外貨準備の範囲を超えてしまうと固定相場制の方が破綻してしまうわけです。但し、経常収支黒字によって政府がほぼ無限と言えるくらい大量の外貨準備を既に持っていて、いまも外貨準備を増やし続けている、例えば中国のような国であれば、この制約は実質的な意味を持ちません。

 

( ゚д゚)<主権通貨国ではB払いをしても自国通貨安にはならんのん?
(´・ω・ `)<ちょっとは安くなるよ。ちょっとは安くなるけど、国内の供給能力と需要がデカいから、少々のB払いで為替レートが大きく下がったりはせんのよ。ていうか、国内の供給能力と需要がデカくて為替レートが安定しとるからこそ変動相場制の採用が可能になって、変動相場制を採用すれば外貨準備が必須じゃなくなるから、いくらでもB払いができるっちゅうわけや。

つまり、政府がB払いでいくらでも支出することが可能である理由の大元をたどれば、「国内の供給能力と需要が十分に大きいこと」に行き着きます。

( ゚д゚)<じゃあずっとデフレが続いて供給能力も需要もしぼんでいったら、いつか日本が主権通貨国じゃなくなって、"いくらでも支出"ができなくなるかもしれんってことか?
(´・ω・ `)<そういうこっちゃな。そうならんように、ぼくらにできることをやっていこうな。
( ゚д゚)<うい。

 

まとめ

( ゚д゚)<あのさ。
(´・ω・ `)<どしたん。
( ゚д゚)<もうお腹いっぱいなんやけど。
(´・ω・ `)<まだ本日のお題にも行っとらんで。
( ゚д゚)<せやかて。お腹いっぱいなんやもん。
(´・ω・ `)<赤ちゃんか。
( ゚д゚)<こんなにかわええ赤ちゃんがおるかいな。
(´・ω・ `)<もうそれええっちゅうに。ほいじゃあ、ここまでのところをまとめて、続きはまた次回にしよか。

 

というわけで、まとめます。

  • 日本は主権通貨国なので、日本政府はB払いでいくらでも支出することができます。
  • 政府のB払いとは、具体的には①日銀がキーボードを叩いて、数字を打ち込み、政府預金の残高を増やす②政府預金を支払先に振り込む、というものです。これは、主流派経済学がよく言う"財政ファイナンス"そのものですが、実際には普通に行われているプロセスです。
  • B払いが成立しなくなる唯一の条件は、支払先がB払いを拒否することですが、政府のB払いで支払先に振り込まれるのは銀行預金ですから、これが拒否されることはあり得ません。
  • 固定相場制国の政府も、いくらでもB払いをすること自体は可能ですが、そうすると固定相場制が破綻してしまいます。
  • 変動相場制国の政府がB払いでいくらでも支出することが可能な理由の大元は、「国内の供給能力と需要が十分に大きいこと」にあります。
そして、"いくらでも支出することができる"わけですから、第7章のテーマである"主権通貨国の政府はどんな金融政策・財政政策を行うべきか"を考えるにあたって、財源不足や債務増加を心配することには何の意味もありません。

第7章では以降、これを当然の前提として、いちいち「財源のことはこれこれこういうわけで心配ないです」みたいな説明は無しで話を進めていこうと思います。

( ゚д゚)<よろしゅう!>(´・ω・ `)

 

 

 

それでは本日ここまで。

  

 

おまけ

いままでざっくり月1ペースで配信されてた安藤先生のyoutubeライブが毎週土曜夜9時からの定期配信になりました!


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質問コメントは、安藤先生が「書いてください。」と言ってから書いてくださいね!

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

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6-7.ユーロの欠陥(4)

確かに、変動為替相場を採用する国でも、為替レートへの圧力を避けるために国内政策に制約を設けるかもしれない。しかし、固定為替相場を採用している政府は、固定するという約束についてデフォルトを強いられる可能性がある。一方、変動相場制もしくは管理された変動相場制を採用する政府は、していない約束のデフォルトを強いられることはない。

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こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

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目次 

 

ユーロ危機 その後

( ゚д゚)<ほいでほいで?

(´・ω・ `)<え?なんですか?

( ゚д゚)<前回、ユーロ危機のことを教えてくれたやんか?

(´・ω・ `)<せやな。

( ゚д゚)<ほいでその後はどうなったん?PIIGSヤバいよって噂になって、それから?

(´・ω・ `)<ああ、そゆこと。どうなったと思う?

( ゚д゚)<そーゆーのええから。はよ。

(´・ω・ `)<せっかちやのー。まあまあ、いったん前回のおさらいしとこか。

 

前回のおさらい

PIIGSは、工業化が遅れていて生産能力が不足していて、たくさん輸入をしなければ国民生活が成り立たないので、常に経常収支赤字でした。

また、[4-2]のとおり、民間部門の収支は、基本的に黒字でないと国民生活は荒廃してしまいます。

さて、マクロ会計の恒等式
【政府収支+民間収支-経常収支=0】
より、経常収支が赤字(マイナス)で、かつ民間収支が黒字(プラス)ならば、政府収支は必ず赤字(マイナス)になります。

つまり、PIIGSは、生産能力不足による経常収支赤字が続く限り、国民生活を守るためには財政赤字が避けられず、債務が膨らみ続けて、いつか必ず非自発的デフォルトに追い込まれることが初めから運命づけられていました。

これはユーロ危機によって発生した問題ではありません。PIIGSの経常収支赤字に起因する財政赤字・デフォルトの問題は、ユーロ発足のときから存在していた問題であり、ユーロ危機は、隠れていた問題を浮き彫りにして、デフォルトまでのタイムリミットを縮めただけに過ぎません。

 

ギリシャ"救済"策

( ゚д゚)<おけ。PIIGSの経常収支赤字が大元の原因やったの。

(´・ω・ `)<ほいで、EUギリシャに提示した解決策がこちらでございます。

 

(゚⊿゚)<緊縮して財政黒字にしたらええやんけ。

 

( ゚д゚)<いやいやいやwwそれができたら苦労してへんやろ。そんなんやったら民間部門が大赤字やんけ。

(´・ω・ `)<おっしゃるとおりや。でもな、理屈が通じる相手じゃないねん。

( ゚д゚)<え、これほんまにやったん?マジんこ?

 

マジんこです。

ギリシャは、緊縮財政によって、2016年にはついに(゚⊿゚)ねんがんのザイセイクロジをてにいれたぞ!となったわけですが、経常収支は赤字のままだったので、民間部門は大赤字となりました。

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但し、ギリシャ国民はただEUの言うがままに緊縮の道を歩んだわけではありません。詳しく知りたい方は前回のおまけで紹介した↓こちらをどうぞ。

 

さて、EUギリシャに提示した"救済"策パッケージの具体的な中身が↓こちらです。

  • 増税しなさい。特に消費税な。
  • 支出を削りなさい。特に年金な。
  • 公営事業を民営化しなさい。
  • 国有資産を売りなさい。
  • カネが無い?じゃあ貸してあげよう。でも後で利子付けて返せよ。

なんか日本政府が国内で進めてる政策と似てますね。

( ゚д゚)<これ、"救済"する気あるんか?
(´・ω・ `)<たぶん無いな。

(゚⊿゚)<失礼な!これは唯一の実現可能な解決策だ!ギリシャ政府の財政赤字を減らすには、収益を増やして支出を減らす、つまり緊縮財政しか無い!当たり前じゃないか!

( ゚д゚)<それ、政府は黒字になるかもしれんけど、民間が大赤字になるで。

(゚⊿゚)<何を訳の分からないことを!政府がちゃんと緊縮すれば財政黒字は可能だ!民間も一生懸命働けば黒字になる!政府も民間も黒字になる!めでたしめでたしというわけだ!ハッハーッ!

( ゚д゚)<政府も民間も黒字ってことは経常収支が黒字にならなあかんな。どこの国がギリシャにカネ払うん?

(゚⊿゚)<"どこの国がギリシャにカネ払うん"?何を訳の分からないことを!外国人は関係ない!これはギリシャの国内問題で、怠惰な浪費家というギリシャ人の国民性が問題の原因だ!必要なのは、ギリシャ人が真摯に反省し、ドイツ人のように勤労と倹約に目覚めることだ!

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本日のお題

( ゚д゚)<救済する"気"だけはあったのかもしれんな。

(´・ω・ `)<どうなんかねえ。まー、とりあえず、あれじゃあ、話にならへん。そこでや。この"ドイツ以外は常に経常収支赤字による債務危機予備軍"っていうユーロ圏が抱える問題構造を解決するにはどうしたらええかを考えてみよ。これが本日のお題や。よろしゅうな。

( ゚д゚)<まかしときー。

(´・ω・ `)<ちゃうちゃう。ぼくが教える側よ。このネタ、前回もやったし、3回目よ。

( ゚д゚)<ええがな、減るもんじゃなし。

 

解決策その1:財政統合

解決策その1は、財政統合です。

( ゚д゚)<ん?財政統合てどーゆーこと?

(´・ω・ `)<ECBは覚えとる?

( ゚д゚)<ああ、[6-4]で教えてくれたやつ。全ユーロ使用国共通の中央銀行で、日本で言う日本銀行みたいなやつやろ?

(´・ω・ `)<せや。そのECBにユーロ使用国の全政府で共有する1つの預金口座を作るんや。

( ゚д゚)<ほんほん。ほいでほいで?

財政統合した各国政府が徴税したカネは全てその共有口座にまとめられて、支出するカネも全てその共有口座から引き出されます。

共有口座ですので、そこに入っているカネがドイツのカネなのかギリシャのカネなのかは区別されません。みんなのカネです。

予算は、全ユーロ使用国の代表者が一同に集う"ユーロ議会"みたいな会議を開いて、そこで全ユーロ使用国分の予算を全員で決めます。各国に独自の予算編成権はありません。

また、国債は、各国政府の債務ではなくユーロ使用国全体の債務として発行され、ユーロ使用国全体で償還・利払いをします。

全ユーロ使用国の経常収支の合計は、↓このとおり黒字ですので、ユーロ圏全体が民間黒字かつ財政黒字でもある状態は実現可能であり、財政統合は、ユーロ圏から債務危機を無くす解決策になり得ます。

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但し、これは、ドイツ人の納めた税金がギリシャ人のために使われることをフランス人とオランダ人が決めてしまうかもしれないことを意味します。

( ゚д゚)<理屈としては分かるけど、これに納得するドイツ人はおらんやろ。

(´・ω・ `)<せやな。もしドイツがふざけるな言うてユーロを離脱したら、ユーロ圏全体が経常収支黒字ってのが崩れて民間黒字と財政黒字の両立ができひんくなっておしまいや。

( ゚д゚)<あと、これ、なんか"都構想"に似てへん?

(´・ω・ `)<ああ、あれは大阪市のカネを維新が横領し放題にするのが目的やったけー(私の個人的推測です)、そこはだいぶ違うけど、仕組み自体はほとんど同じやな。

( ゚д゚)<んー、なんか嫌な感じやの。他のないんか?

(´・ω・ `)<ほいだら次行こか。

 

解決策その2:ECBによる債務買い上げ

もうひとつの解決策は、「いよいよやばくなったらECBが債務国政府の国債を買い上げてチャラにしてくれる」というルールを作っておくことです。

ECBは、ユーロ建てのB払いができますので、その気になれば、全ユーロ使用国の国債を全部まとめて投資家から買い上げて、チャラにしてしまうことも可能です。

このルールがあれば、いざとなれば間違いなくECBが代わりに払ってくれるわけですから、投資家はデフォルトの心配をせずにカネを貸すことができます。

よって、ギリシャが例えどれだけ財政赤字を抱えていても[6-5]のような財政赤字スパイラルに陥ることはなく、金利が上がることも無くなります。

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( ゚д゚)<おお、これええやんけ。

(´・ω・ `)<ぼくもこれがええと思う。これならドイツが抜けてユーロ圏が経常収支赤字になっても関係ないしな。でもまあ、問題点っていうか障害が多いねんな。

( ゚д゚)<ほんほん。と言いますと?

現行のECB規定は、特定の政府を救済するための国債買い上げを禁止しています。
ECBを作ったそもそもの目的は、「ユーロ使用国から通貨主権を取り上げて、救済の道を閉ざし、各国政府の財政を市場原理に晒すことで緊縮を強いること」でした。
ですから、ECBが国債を買い上げて債務危機国を救済するルールを作ることは、ECBの存在意義を否定することになります。

( ゚д゚)<自己否定したくない気持ちは分からんでもないけど、そんなんギリシャの困っとる人を助けるのに比べたらどうでもええやろ。問題点ってこれだけ?

(´・ω・ `)<あとは、どうせ救済してくれるやろっちゅうことでリアルガチ放漫財政をする国が現れるかもしれへん。

( ゚д゚)<それは「いよいよやばくなったら」の具体的な中身を工夫すれば済む話やろ。

(´・ω・ `)<んー、まだあるんよ。

( ゚д゚)<まだあるんか。なによ。

(´・ω・ `)<ギリシャをブタ扱いできひんようになったらドイツにとって面白くない。

( ゚д゚)<あほくさー。

 

解決策その3:グレグジット

( ゚д゚)<もうさ、ギリシャは、あんなあほくさいユーロ圏をどうこうするんは諦めてユーロから離脱した方がええんちゃうか。そしたら通貨主権も復活して万事解決や。

(´・ω・ `)<ああ、グレグジット(Grexit)な。ユーロをやめて、元のドラクマに復帰したらええやんっていう案やな。でもな、残念ながら、そう簡単にはいかんのよ。

( ゚д゚)<いかんのんか。

グレグジットをすれば、たしかに今後発行するドラクマ建ての国債でデフォルトする心配は無くなります。ですが、いますでにあるユーロ建ての債務が消えるわけではありません。

( ゚д゚)<そんなもん、デフォルトしたったらええやんけ。

(´・ω・ `)<「ユーロやめまーす」言うて、すぐにできるわけやないで。いろいろ制度設計したりするのに少なくとも1年くらいはかかるやろ。その間はユーロを使うしかないんやで。その1年の間、デフォルトするって分かりきっとるギリシャ国債を誰が買ってくれるんや。誰も買い手がつかんかったら、今以上に悲惨なことになるで。

( ゚д゚)<ほんほん。なるほどな。

(´・ω・ `)<それに、その1年間をどーにかこーにか乗り切ったところで、そこから先もしんどいしな。

( ゚д゚)<と言いますと?

[6-6]のとおり、ギリシャが経常収支赤字になっていた根本原因は、ギリシャ国内の生産能力不足です。つまり、ギリシャは、生産能力が足りないので、外国からたくさん輸入しないと国民生活が成り立たない経済構造になっています。

ここを解決しないことには、グレグジットしたところで、経常収支赤字は変わらないので、どんどんドラクマ安になり、輸入品物価が上がっていきます。
しかし、いくら物価が上がろうとも、生活のためには輸入をしないわけにはいかないので、物価は上がり続けて、国民はグレグジット前より余計に困窮してしまう、ということになる恐れが大いにあります。

(´・ω・ `)<この苦難の時期を耐えながら、政府が諦めずに投資を継続して、国内の生産能力を高めて、いつか輸入に頼らんでも国民の需要を満たせるような国になったら、やっとそのときにグレグジットが報われることになるな。

( ゚д゚)<たしかにしんどいのー。その苦難の時期ってどんくらいになるん?

(´・ω・ `)<そんなん分からへんよ。10年か、20年か、それかずっと続いて、いつまでも報われへんかもしれへん。

( ゚д゚)<あいやー。こんなあほくさいのやめたったらええのに、と思ったけど、そう単純な話じゃないんやな。

(´・ω・ `)<そーゆーこっちゃ。

 

まとめ

[6-2]のとおり、変動相場制にすれば、政策余地は無限に広がりますが、十分な供給能力と国内需要が備わってない国が安易に変動相場制を採用してしまうと、かえって痛い目を見ることになってしまいます。
とはいえ、いつまでも固定相場制では通貨主権が無く、政府は何をするにも「ザイゲンガー」「クニノシャッキンガー」と戦い続けなければなりません。逆に言うと、主権通貨国で「ザイゲンガー」「クニノシャッキンガー」と喚くことは全く意味がありません。但し、ドイツや中国のような巨大な経常収支黒字国であれば、この戦いはずいぶんと楽になります。 

 

最後に第6章の内容を表にまとめます。

世界にはいろんな国がありますが、それらは↓このように大きく3つに区分できます。

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"弱い固定為替相場制国"が、いきなり変動相場制を採用しても真の主権通貨国にはなれません。
その前に、まず供給能力を高めて、経常収支が常に黒字である"強い固定為替相場制国"に到達する必要があります。
その後、国内の需要を大きくして、高めた供給能力を国内で消化できるようになって、はじめて真の主権通貨国になることができます。

いま、日本はこれの逆コースを進行中です。すでに国内需要は減り始めていますし、供給能力も落ち始めています。菅さん、中小企業つぶしたら日本が良くなるとか、そんなわけないでしょ。いまからでも遅くないから、竹中さんとかアトキンソンさんとかつまみ出して(´・ω・ `)

 

ちなみに、主流派経済学だと、こんな感じの区分になるんですかね。

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( ゚д゚)<これはさすがにバカにしすぎちゃうか。

(´・ω・ `)<ありゃ、そかの。

 

次回予告

(´・ω・ `)<以上で『ユーロの欠陥』シリーズはおしマイケルや。ほんで、第6章「現代貨幣理論と為替相場制度の選択ー失敗するように設計されたシステム『ユーロ』ー」もおしマイケルやわ。

( ゚д゚)<そか。おつかれさん。

(´・ω・ `)<次回からは第7章「主権通貨の金融政策と財政政策ー政府は何をすべきか?ー」をやっていくで。よろしゅうな。

( ゚д゚)<まかしときー。

(´・ω・ `)<ちゃうちゃう。ぼくが教える側よ。これ、そろそろ減るよ。

 

 

それでは本日ここまで。

 

 

おまけ

"解決策その2:ECBによる債務買い上げ"なんですが、これ、考えれば考えるほど良いアイデアですね。

ギリシャは、中途半端に工業化とかにリソースを割かずに観光に全振りして、ドイツ人に観光資源を提供する。ドイツ人は、ギリシャの美しい海・美味しい料理・良質なホテルサービスを満喫できる。
ドイツは、同じく工業生産に集中してギリシャ人に工業製品を提供する。ギリシャ人は、ドイツの高品質な家電製品を使って便利に暮らせる。

ギリシャ人もドイツ人もwinwinです。これが"国の借金"を気にせず実行できるようになります。ユーロ圏の各国がそれぞれの得意分野を持ち寄って助け合い、互いが互いを豊かにすることが可能になります。EUを立ち上げたときの理想がまさに現実になることでしょう。

 

まあ、どーせブタがどーのこーの言って実現せんのでしょうけどね(´・ω・ `)

ヴェルサイユ条約ナチスを生み出したことをまるで反省していないようで残念です。

 

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

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6-6.ユーロの欠陥(3)

マクロ会計の恒等式によって、経常収支赤字は、政府部門と国内民間部門の赤字の合計に等しくなければならない。
MMT現代貨幣理論入門』kindle版 339/553pp


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こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

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MMT現代貨幣理論入門

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目次 

 

本日のお題

[6-4][6-5]でユーロの基本的な仕組みを説明しました。続いてのテーマは"ユーロ危機"です。

( ゚д゚)<ユーロ危機?なにそれ?

(´・ω・ `)<リーマンショックてあったやんか。

リーマンショックとは、すごくかいつまんで説明すると2008年にアメリカのリーマンブラザーズ社が売り出していた"サブプライムローン"という大人気金融商品がインチキであることがバレたことをきっかけに起きた経済ショックです。

大量の投資家が大損こいて、当のリーマンブラザーズ社も倒産して、かろうじて生き残った投資家もビビり倒して手持ちの金融商品を売りまくり、みんなが売りまくるから、それがさらなる売りを呼ぶ、そういうパニック状態が起こりました。

( ゚д゚)<そんなこともあったね。

(´・ω・ `)<んで、パニックはヨーロッパにも波及して、2009年〜2010年にユーロ使用国の中のいくつかの国債がデフォルトしそうやっていう評判が立ったんや。

( ゚д゚)<ほんほん。それでそれで?

(´・ω・ `)<特に危険視されたんがPIIGS(ピーグス)って呼ばれた5ヵ国や。ポルトガル(P)・アイルランド(I)・イタリア(I)・ギリシャ(G)・スペイン(S)やな。

( ゚д゚)<ほーんほんほんほほほんほー。

(´・ω・ `)<ちゃんと聞いとる?ほいでやな、デフォルトの噂が立ったPIIGS国債は、価格が下がり、金利が上がり、前回説明した財政赤字スパイラルに陥ったんや。

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( ゚д゚)<あらまあ、そのPIIGS以外はどうやったん?

(´・ω・ `)<ドイツなんかは大してダメージ受けてへんな。そしてドイツ政府は「あいつらがデフォルトしそうになってるのはブタみたいな浪費家だからだ」ってPIIGSを叩いたんや。

( ゚д゚)<ああ、PIIGSて、ブタのpigと掛けとんの?

(´・ω・ `)<せやで。正直、あんまり使いたくないワードやけど、他に分かりやすいのがないけーの。しゃーなしや。

( ゚д゚)<ほんほん。なんでドイツはノーダメで、ギリシャはピンチみたいな違いが出たんや?ユーロ使用国は、みんな足並み揃えて緊縮しとるはずやろーもん。

(´・ω・ `)<それが本日のお題や。"なぜユーロ危機はPIIGSで起きて、ドイツでは起きなかったのか"を説明していくで。よろしゅうな。

( ゚д゚)<まかしときー。

(´・ω・ `)<ちゃうちゃう。ぼくが教える側よ。このネタ2回目よ。

( ゚д゚)<ええがな、減るもんじゃなし。

(´・ω・ `)<そりゃ減りはせんけど…まあええわ。それから、しつこいようやけど、[4-11]のとおり、日本みたいな主権通貨国では国債の非自発的デフォルトのリスクがそもそもゼロじゃけー、ごっちゃにせんようにの。

 

まずはデータを確認

まずはユーロ危機(2009年〜2010年)前後のPIIGSのデータを見てみましょう。

ポルトガル

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( ゚д゚)<最近グラフがおしゃれになってへん?

(´・ω・ `)<うふふ。

( ゚д゚)<きもっ。

(´・ω・ `)・・・・・

( ゚д゚)<ごめんて。つい。

(´・ω・ `)<ええんやで。こないだこのサイトを知っての。参考にさせてもろとんや。

 

アイルランド

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イタリア

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ギリシャ

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スペイン

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続いて、ドイツのデータも見てみましょう。

ドイツ

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比べやすいようにちょっと小さくなりますが並べてみます。

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( ゚д゚)<2010年前後はどの国も財政赤字で債務が増えとるな。でもドイツだけは早々に赤字から黒字に転換して債務もじわじわ減っとる。ところがPIIGSは赤字が消えるまで年数かかっとるし、アイルランドの債務残高は横ばいくらいやけど、他の国はずっとじわじわ増えとる。こんなとこかの。

(´・ω・ `)<うむうむ。

( ゚д゚)<ギリシャが2012年にガクンって債務が減っとるんはどしたん?

(´・ω・ `)<デフォルトしたんや。

( ゚д゚)<ああ、なるへそ。

(´・ω・ `)<もひとつ、PIIGSとドイツの大きな違いがあるんやけど、分かるかな?

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( ゚д゚)<分からんわ。

(´・ω・ `)<そか、しゃーない。正解は経常収支や。黄緑のバーやな。

( ゚д゚)<おお、そういえばドイツだけガッツリ経常収支が下側に固まっとるな。経常収支はプラスマイナス逆に描画しとるから、えーと、これはずっと黒字ちゅうことやな。

(´・ω・ `)<うむ。そーゆーこっちゃ。

 

財政赤字の根本原因

[1-4]で説明したマクロ会計の恒等式を再確認しましょう。こちらです。

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国外収支と経常収支

国外収支・経常収支についても再確認しておきます。国外収支はそのまんまで、国外部門(全ての外国)の収支です。それに対して経常収支は、"国内から見た国外収支"です。

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訳が分からないと思うので、もうちょっと説明します。

例えば、日本が1兆円の貿易黒字になったら、日本の経常収支は1兆円の黒字ですが、誰かの黒字は誰かの赤字です。それは国外部門(日本以外の全体)にとっては1兆円の赤字ですので、そのときの国外収支は1兆円の赤字となります。

このように国外収支と経常収支は裏表の関係になっていて、↓この2つの式の意味するところは全く同じです。

  • 政府収支+民間収支+国外収支=0
  • 政府収支+民間収支-経常収支=0

グラフを経常収支で作りましたので、ここから先は↓こっちのバージョンの恒等式をベースに説明していきます。

政府収支+民間収支-経常収支=0

 

経常収支と政府収支

(´・ω・ `)<[4-2]で民間は黒字じゃないと国民同士のしばき合いになっちゃうよっていう話をしたの覚えとる?

( ゚д゚)<覚えとるよ。民間は全体として黒字で膨らんでいかんと限られたパイの取り合いになってしまうんやんな。

(´・ω・ `)<うむうむ。ほいじゃあ、経常収支赤字のPIIGSで民間収支を黒字にしようとしたらどうなるか、見てみよか。

 

恒等式に【民間収支=+50,経常収支=-100】を代入します。
 政府+50-(-100)=0
 政府+50+100=0 → 政府=-150

( ゚д゚)<財政赤字になったの。

(´・ω・ `)<せや。民間収支がプラス、経常収支がマイナスやったら、政府収支は絶対マイナスになる。試しにいろんな数字入れてみるか?

( ゚д゚)<いや、ええよ。きみはそんなしょうもないウソつくやつやないって知っとる。

(´・ω・ `)<そか。ありがとナス。そしたら次行こか。経常収支黒字のドイツで民間収支を黒字にしようとしたらどうなるか。

 

【民間収支=+50,経常収支=+100】
 政府+50-(+100)=0 → 政府=+50

【民間収支=+100,経常収支=+50】
 政府+100-(+50)=0 → 政府=-50

( ゚д゚)<今度は財政黒字になったり、財政赤字になったりするの。

(´・ω・ `)<せや。民間収支も経常収支もプラスやったら、民間<経常のときは財政黒字、民間>経常のときは財政赤字になる。

 

まとめると、経常収支が赤字だと、民間収支黒字を達成するためには、財政赤字が避けられません。
一方、経常収支が黒字なら、民間収支の黒字額が経常収支の黒字額を超えない限りは、政府・民間の両部門がともに黒字になれます。

 

ホームラン級の…

要するに、PIIGS財政赤字は、浪費癖によるものなんかではなく、経常収支赤字国の政府が、国民同士でしばき合いにならないよう、民間収支黒字を保つためには、避けられないものだったわけです。

さらに言うと、大元の原因である経常収支赤字は、ドイツからの輸入が主な要因でした。それは同時に、ドイツの経常収支黒字の主な要因がPIIGSへの輸出であったことを意味します。

PIIGSが経常収支赤字を引き受けてくれるおかげで財政黒字を達成できているドイツがPIIGS(゚⊿゚)<きみたち、そんなんじゃダメだよ。とか言っちゃって、PIIGS( ゚д゚)<ぼくらもドイツみたいにならなくちゃ!とか言っちゃってるわけです。

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さらにさらに言うと、本来なら、各国がそれぞれの通貨を持っていて、ドイツ→PIIGSにどんどん輸出すると、ドイツは通貨高(マルク高)になって、ドイツの輸出が落ち込み、自動的にバランスが取られていたはずですが、ユーロ使用国は共通通貨を採用してしまっているので、そういった為替変動による自動安定化機能も失ってしまっています。

さらにさらにさらに、ユーロ圏内の貿易は自由化されているので、PIIGSの政府は輸入に対して関税や制限をかけて経常収支をコントロールすることができません。

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まるちゃん、なんでもかんでも自由にしたらジャイアンがヒャッハーするだけだよって言ったよね?

 

( ゚д゚)<そもそものそもそもで、なんでPIIGSはドイツからそんなにいっぱい輸入しとったん?

(´・ω・ `)<生産能力不足やな。観光くらいしか産業が無くて、いろんなもんが自国内で生産できひんからドイツ製品を輸入せんと国民生活が成り立たへんかったんや。

( ゚д゚)<あっそ。

(´・ω・ `)<しばくぞ。

 

まとめ

リーマンショックのような経済ショックが起きると、失業者や企業倒産が増えます。
すると、(普通の)政府は、失業手当を支払ったり、現金給付をしたり、新規公共事業を立ち上げたり、公務員雇用を増やしたりして、困窮者を救済しようとします。
つまり、不況期には、通常、政府部門から民間部門への支出が増えて、政府収支は大きな赤字に、民間収支は大きな黒字になります。

ちょっと脱線しますが、どこぞの政府みたいに失業や倒産で苦しむ国民に(゚⊿゚)<自助したらええやんとか言って支出をケチったところで、失業者や倒産企業からは税を取れないので、税収減による財政赤字増大は結局避けられません。ただただ国民が苦しむだけです。

 

問題の本質

PIIGSは、元から恒常的な経常収支赤字によって財政赤字を避けられない体質でした。

これはユーロ危機以前から存在していた問題ですが、世界中のほとんどが気づいていなかったか、もしくは気づいていながら目をつぶっていました(ギリシャ政府は不正会計によって財政赤字を長年に渡って隠蔽していました)。

そして、リーマンショックの影響によってユーロ使用国の財政赤字が目に見えて膨らみ、この問題が明らかになってしまいました。

ユーロ危機のきっかけはリーマンショックでしたが、その原因は(゚⊿゚)<よーわからんけど、とにかく自由化したらええねんで突き進んで生まれたジャイアンがヒャッハーし放題の構造だったわけです。

 

(´・ω・ `)<さて、なんでPIIGSは危機に陥ったのに、ドイツは危機にならんかったのか、分かったかの?

( ゚д゚)<元からPIIGSはヤバい状態で、ドイツはヒャッハーしてた。ユーロ危機は、それが明るみに出ただけのことよ、おっかさん。こういうことやな。

(´・ω・ `)<そのとーり!

 

 

それでは本日ここまで。

 

 

 

おまけ

前回記事からしばらく間が空きました。というのは、年度明けで本業が忙しかったのもあるんですが、こちらの本を読破するのに時間を割いていたからでございます。

こちらの本はユーロ危機に直面した後、事態が悪化し続けていたギリシャで2015年に財務大臣として約半年間、問題解決に奔走した経済学者ヤニス・バルファキスさんの回顧録となっています。

ユーロって[6-4]のとおり、そもそもの制度趣旨からして荒唐無稽で、合理的な説明が無理な部分があまりにも多いんです。

それで、なんでこんなことになるのか、書きながら訳が分からなくなってしまって、ちょっと充電期間というか、勉強してみることにしました。

ギリシャ問題の本質は何だったのか、なぜバルファキスさんはたった半年で財務大臣を辞職することになったのか。このあたりが著書のメインテーマだと思いますが、単純に読み物としても十分楽しめました。

あんまりネタバレはしたくないので、感想はこのへんで…なかなかボリューミーですが、ぜひ読んでみてください!

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

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6-5.ユーロの欠陥(2)

EMU加盟国でこのような債務問題が発生する可能性を減らすため、各加盟国は財政赤字と債務発行に対する制限を採用することに同意した。

MMT現代貨幣理論入門』kindle版 333/553pp


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こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事注釈で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。

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MMT現代貨幣理論入門

 

 

目次 

 

本日のお題

前回[6-4]から始めました「ユーロの欠陥」シリーズ、2本目も張り切ってやっていこうと思います。

それでは、前回記事から引き続き、"ユーロ"の基本的な仕組みを解説していきましょう。

( ゚д゚)<よろしゅう!

 

マーストリヒト基準 

EUは、ユーロ使用国の政府に、"マーストリヒト基準"を満たすことを求めています。

( ゚д゚)<まーすと?なにそれ?

(´・ω・ `)<↓こちらでございます。

  • ユーロ使用国の政府は、単年度の財政赤字GDPの3%を超えないようにしなければならない。
  • ユーロ使用国の政府は、債務残高がGDPの60%を超えないようにしなければならない。

( ゚д゚)<要するに緊縮財政をやれっちゅうことか。

(´・ω・ `)<そのとおりや。ユーロ使用国は緊縮財政をせなあかんことになっとる。ほんでどのくらい緊縮せなあかんのかっちゅうのを決めたのがマーストリヒト基準や。ちなみにやけど、ほとんど守られとらんらしいわ。

( ゚д゚)<ええ・・・じゃあ、これ意味ないんか。

(´・ω・ `)<んー、まあ、有名無実化しとるかもしれんけど、ユーロ使用国の財政の仕組みを理解するには、ここの説明が必要なんよ。

( ゚д゚)<そか。ほいだら気ぃ取り直してこ。なんでユーロ使用国は緊縮財政をせなあかんの?

(´・ω・ `)<それが本日のお題や。なんでEUがユーロ使用国に緊縮財政が求めるんか、これからその趣旨を説明していくで。

 

期待値の話

(´・ω・ `)<突然やけど、"期待値"って知っとるけ?

( ゚д゚)<知らん!

(´・ω・ `)<元気があってよろしい。ええか?例えば、

( ゚д゚)<あかん!

(´・ω・ `)<えっ、どしたん。

( ゚д゚)<ハー!

(´・ω・ `)<調子乗んなよ。ええか?例えば、サイコロを振って、2〜6が出たらぼくから賞金100円がもらえる、1が出たらハズレで0円、このゲームの参加料が100円やったらやるか?

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( ゚д゚)<やるわけないやん。なんやそのまわりくどいカツアゲ。ハズレで丸損やし、当たっても参加料が返ってくるだけやないか。

(´・ω・ `)<参加料が50円やったらどうや?

( ゚д゚)<それやったらええで。むしろぼくに有利そうじゃけーの。はい50円。サイコロどこ?

(´・ω・ `)<やらんわ。80円ならどや。

( ゚д゚)<やらんのか。80円ね、そらきわどいな。えーと、6回やったら500円返ってくる計算やんな、ほいで80円を6回なら480円か。そしたら80円は買いや。90円ならブーやな。

(´・ω・ `)<それや。

( ゚д゚)<どれや。

(´・ω・ `)<きみがいま計算した"6回やったら500円返ってくる"ってのが、まさに期待値や。普通は1回あたりの計算で考えるけどな。つまり、このゲームの期待値は83.333…円や。きみはこの83.333…と参加料を比べて、買いだのブーだの言っとるわけやな。

( ゚д゚)<ほんほん。さすがぼくやな。な?

(´・ω・ `)<はいはい。

( ゚д゚)<はいは1回でよろしい。

(´・ω・ `)<うっとうしいのう。ええか?さっきは

( ゚д゚)<ハー!

(´・ω・ `)<しばくぞ。さっきは1だけがハズレやったけど、1,2がハズレで0円、3~6がハズレで100円、これなら参加料いくらまでいける?

( ゚д゚)・・・(どういうことや。全部ハズレやぞ。でも0円とか100円とか、なんかえらそうに言っとる。ボケか?天然か?わからんわからん。もしかしたら、ぼくがふざけるから内心キレとるんかもしれんな。とりあえずスルーしとくか。)

( ゚д゚)<えと・・・それやと6回で400円じゃけえ、期待値は66.666…円じゃけえ、60円なら買い、70円はブーやな。

(´・ω・ `)<今日は飲みこみが早いの。そのとおりや。↓こういうことやな。

  1. ハズレの確率が上がると期待値が下がる。
  2. 期待値が下がると、参加料を安くしないと買ってもらえなくなる。

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( ゚д゚)・・・(天然やったんか?)

( ゚д゚)<で、その期待値がどないしたん?

(´・ω・ `)<後で分かるわ。伏線てやつや。

( ゚д゚)<伏線て言うてもうてますやん。え?それはボケなん?天然なん?もうわけがわからんわ。ごめんやで。ぼくがふざけ過ぎたわ。

(´・ω・ `)<ボケやがな。どうしたんや。

 

地方自治体の財政の仕組み

ユーロ使用国の政府は、主権通貨を捨ててしまっているので、B払いをすることができず、A払いしか支払方法を持ちません。

ですから、ユーロ使用国の政府は、たくさん支出をするためには事前に貨幣をたくさん入手しておかなければならない、ということになります。

これは日本で言えば、政府よりも都道府県や市町村などの地方自治体の立場に似ています。

日本の地方自治体は、基本的には、住民税等の地方税と政府からの交付金を合わせた歳入で支出を賄います。ですが、もし支出に対して歳入が足りなければ、その財政赤字地方債を発行して埋め合わせます。

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( ゚д゚)<"政府からの交付金"って何や。

(´・ω・ `)<補助金みたいなもんや。例えば、東京なら事件があってもすぐ警察が来てくれるけど、田舎やったら無法地帯、みたいなことになったらあかんやろ。じゃけえ、税収が少ない自治体には、政府がおこづかい渡して、日本中どこでもそれなりの行政サービスが受けれるようにするための仕組みや。

( ゚д゚)<ユーロ使用国にもEUからおこづかいがあるんか?

(´・ω・ `)<ないで。ドイツもフランスもギリシャも基本的な歳入は税収オンリーや。国営企業とかも多少はあるやろうけど。

( ゚д゚)<ほーん。たいへんやな。

 

地方債は、政府で言うところの国債に当たるわけですが、[4-11]のとおり、日本政府は、国債償還のためのカネが必要になれば日銀にいくらでも作らせることができるので、日本政府の国債に非自発的デフォルトのリスクはありません。

一方、地方自治体には、日銀のようにいくらでもカネを作ってくれる存在がいませんから、[4-12]のとおり、償還のためのカネを地方税交付金から捻出しなければならず、地方債には非自発的デフォルトのリスクがあります

 

地方債は償還期限が訪れると、歳出の一部になります。そのときも[地方税+交付金<支出]の財政赤字状態であれば、地方債を償還するためのさらなる地方債が必要になります。これが続くと地方債が利払い費と合わせてどんどん膨らみます。

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逆に、[地方税+交付金>支出]の財政黒字状態であれば、余った歳入で地方債を減らしていくことができます。地方債がすっかりなくなれば、むしろ貯蓄が生まれることもあり得ます。但し、支出削減や税収増による地方自治体の黒字は、住民の赤字の裏返しであり、通常、望ましいことではありません。

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(´・ω・ `)<さて、どっちの方が地方債がデフォルトする可能性は高いでしょう?

( ゚д゚)<そら財政赤字状態の方やろ。

(´・ω・ `)<そのとおりや。よし、じゃあ伏線回収していくで。

( ゚д゚)<それはボケやんな?

(´・ω・ `)<どうしたのよ、きみ。

 

財政赤字スパイラル

警察・医療・救急・教育・年金・インフラ等の政府支出は、(普通は)削ろうと思っても削れるものではありません。国民生活に大きな支障が生じてしまうからです。とはいえ、通貨主権を持たないユーロ使用国の場合、いくら国民が困ろうとも、カネがなければ、削るより他にしようがありません。

なので、ユーロ使用国の政府は、税収が思ったように上がらず、歳入だけで支出を賄えないときには国債を発行・売却して、投資家からカネを調達します。これが非主権通貨国にとっての国債の意義です。これを借金に例えるのは理解できないこともないです。 [4-7]のとおり、主権通貨国にとっての国債が金融政策を機能させるための手段に過ぎず、支出を賄うという側面が全く無いのとは大違いです。

よって、ユーロ使用国の政府は、いつでも必要なときに必要なだけのカネを確実に投資家から調達できるようにしておかなければなりません。

 

一方、買い手側の投資家にとって、非主権通貨国政府の国債とは、最初のサイコロゲームのようなものです。

ゲーム代を払って、だいたいはゲーム代以上の額が返ってきますが、一定の確率でハズレつまりデフォルトとなり、1円も返ってきません。ゲーム代をいくら払うかは、デフォルトの確率から計算される期待値と比較して決定されます。

( ゚д゚)<ほんで、その投資家が払ったゲーム代で、政府が税収不足を補うっちゅうことやな。

(´・ω・ `)<そういうことや。今日はええ子やな。よしよし。

 

国債のデフォルト確率は、サイコロゲームのように具体的にいくらと計算することはできませんが、「非主権通貨国政府の国債デフォルト確率は、財政赤字や累積債務が大きいほど上がる」ということは間違いありません。

 

( ゚д゚)<デフォルトの確率が上がる→期待値が下がる→ゲーム代(国債の販売価格)を安くしないと国債が売れない、こうやったな。

(´・ω・ `)<今日はほんまええ子にしとるな。そのとおりや。もうちょっとがんばってみようか。[4-4]で解説したことや。国債の販売価格が下がるということは?

( ゚д゚)<国債金利が上がる!

(´・ω・ `)<いえす!ざっつらいと!販売価格が下がれば、賞金に対してちょっとだけのゲーム代しか払ってもらえへんってことやから、調達したい金額に対してたくさんの国債を発行せなあかんくなって、償還費・利払い費が増えて、債務がどんどん膨らむ。つまり、↓こういうことが起きるわけや!

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この財政赤字スパイラルにはまってしまうと、デフォルト確率が上がり続けて、いつかは非自発的デフォルトに追い込まれることになり、警察や医療等の必要な支出が削られて、国民生活に大きな支障が生じてしまいます。

( ゚д゚)<つまり、ユーロ使用国は主権通貨を捨てとるけー、国債にデフォルトリスクがある。投資家にデフォルトリスクを高く見られると、国債が高く売れへん、つまり高金利でないと売れへんくて、カネの調達がしんどくなる。カネが調達できひんと国民が困る。じゃけえ、ユーロ使用国の政府は、普段から緊縮財政をして、デフォルトを遠ざけなあかん。でも、一部の国だけが緊縮したら、他のユーロ使用国に国民が逃げて偏りみたいなのがEUの中で起きるとよろしくない。そこで、ユーロ使用国同士で足並み揃えるために基準を作って"みんなでそれを守りましょう"と取り決めた。それがマーストリヒト基準ってことか。

(´・ω・ `)<いよっ!おまとめ上手!

 

 

但し、もちろんこれは非主権通貨国だけの話です。日本みたいな主権通貨国は、上の図のいちばん最初の[財政赤字]→[デフォルト確率up↑]、これが成り立たないので、スパイラルになることはありえません。

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それでは本日ここまで。

 

 

 

おまけ

本日のおまけはオススメのYoutube動画です。


www.youtube.com

40分弱のやや長めの動画なんですが、消費税の仕組みから問題点までをしっかり網羅されています。ぜひご覧ください。

本当はむしろ消費税賛成の方にこそ見てもらいたいんですが、まあ見ないんでしょうね。

なお、安藤先生が会長を務めている議員連盟「日本に未来を考える勉強会」の中での講演で、ある程度消費税の仕組みを分かっている人向けなので、説明の仕方が少々手加減無しになってます。

( ゚д゚)<でも大丈夫!

安藤先生は月1くらいのペースで#あんどう裕さんに質問で寄せられた質問ツイートに答えるYoutubeライブをやってます。分かんないところがあったら、#あんどう裕さんに質問で「あの動画のここのとこがよく分からんかったんですが」と質問してみましょう^^

 

 

日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。

私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。

 

‪最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

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