本記事は、MMT解説ではありません。
思うところを[番外]ということで記事にしてみた次第です。
当ブログは、こちらの複式簿記を説明した記事を読んでいただいている前提で書いています。未読の方は是非ご一読ください。
当ブログの中で「B払い」という用語を使うことがあります。これは私の造語なので、ググってもd払いが出てくるだけです。ただ、使わせてもらわないと不便極まりないので、普通に使います。
こちらの記事で"B払い"って何かを説明していますので、記事途中で「B払いって何やねんな☹️」ってなったらご覧ください。
本記事における税制の説明はこちらのwebページで公開されているPDFの内容に基づいています。
目次
本日のお題
前回までで
をしてきました。
( ゚д゚)<ほいじゃあ、前回の予告どおり消費税の計算方法を教えてくれるか。
(´・ω・ `)<ああ、すまん。その前にまだ説明しとかなあかんことがあったわ。
ということで、消費税の計算方法の前に、本日はこれをやります。
【消費税法上の取引の区分け】
( ゚д゚)<クワケ?
(´・ω・ `)<せや。タワケちゃうで。ほいじゃあ、よろしゅう。
( ゚д゚)<うい。ん?タワケ?
(´・ω・ `)<そこはひっかからんでええねん。
( ゚д゚)<きみ最近調子悪いなww
(´・ω・ `)<やかましいわ。
経理のお仕事紹介
事業者は、日々いろんな取引をします。
材料費を支払ったり、商品を売った代金を受け取ったり、社員に給与を支給したり、銀行に振込手数料を払ったり…
これらの取引の内容を記録したものを《仕訳》と言います。
仕訳の書き方は、人それぞれの好みで微妙に変わったりしますが、私はだいたいこんな感じで書きます。
ここで、私もすなる「経理」という仕事がどんなことをしているのかを簡単に紹介しておきます。
- 会社が行った取引の内容を漏れなく間違いなく仕訳としてエクセルに打ち込み続けるのが、日常業務となります。
- 日々チマチマと、この作業を続けて、年度末を越えたら、1年間で蓄積された仕訳の山を整理します。この取りまとめ作業を《決算》と言います。
- 決算の結果を分かりやすく示すために、貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)等のレポート(決算報告書)を作成します。
だから、経済学者さんとかがよく言う「B/S上で資産が減って〜」とか「B/S上の動きで考えると〜」とか、そういう言い方に、すんごい違和感があるんですよね。B/Sは、決算の結果を示すレポートだから、いったん作成されたら、B/Sに書いてあることは、そこから変わったり、動いたりせんのですよ。「B/S上で資産が減って〜」んじゃなくて、「貸方資産の仕訳が立って〜」って言ってほしい(´・ω・ `)
消費税関連の経理の仕事
普通の会計処理をするだけなら、日々作る仕訳に打ち込むデータはこれだけで十分なんですが、
消費税の計算をするためには、これらに加えて、《消費税区分》のデータも必要になります。
消費税区分の欄には、その取引が消費税法が定める10種類の区分のうち、どれに当てはまるのかを次の2つの基準で判定した結果を書き込みます。
- 売上・仕入のどちらなのか
- 不課税・非課税・免税(0%課税)・8%課税・10%課税のどれなのか
そして、1年ごとにそれを集計して、消費税額と仕入税額控除を計算することで消費税の納付税額が割り出されます。
消費税区分の判定方法
続きまして、1つ1つの取引がどの消費税区分なのかを判定するルールを説明していきます。
売上・仕入の判定
ある取引が売上・仕入のどちらなのかを分ける基準は、このようになっています。
- 売上:事業者が資産の譲渡等をした取引
- 仕入:事業者が資産の譲渡等をされた取引
( ゚д゚)<売上でも仕入でもない取引はどうするん?寄付とか。
(´・ω・ `)<それは「不課税取引」に区分けする。「不課税取引」は、消費税計算の対象外やから、それの区分は、売上でも仕入でもどっちでもええよ。
( ゚д゚)<ほーん。なんか分かったような分からんような感じがするの。
(´・ω・ `)<まあ、詳しいことはこれから説明するけー、焦りなさんな。
取引種類の判定
続いて、ある取引が不課税・非課税・免税(0%課税)・8%課税・10%課税のどれなのかを分けるフローの概要を図にするとこうなります。
不課税取引とは
《不課税取引》とは、【資産の譲渡等とは関係ないため、消費税計算の対象外となる取引】のことです。
ある取引が不課税取引かそうでないかを区別する基準は、「次の4要件の少なくとも1つを満たさないもの」となっています。
- 国内取引であること
- 「資産の譲渡等」が事業者が事業として行うものであること
- 「資産の譲渡等」に対する「対価」が支払われていること
- 「資産の譲渡等」の内容が資産の譲渡または貸付もしくは役務の提供であること
これらのうち、全てを満たせば、それは課税取引です。逆に、どれか1つでも当てはまらない要素があれば、それは不課税取引だということになります。
( ゚д゚)<不課税取引ってのは、例えばどんなやつなん?
(´・ω・ `)<こんなやつです。
- 賃金支払:労働者は事業者ではない。
- サンプル品の提供:「対価」が支払われない。
- 株式配当金の受領:「資産の譲渡等」の対価ではない。
非課税取引とは
《非課税取引》とは、【4要件を全て満たすけれど、政策的に課税対象から外すこととされている取引】のことです。
非課税取引にも、「消費税法別表で"非課税取引"としてリストアップされているもの」という基準があります。代表的なものを挙げておきます。
- 土地の譲渡・貸付
- 預金引き出し
- 金銭の貸付け
- 切手・印紙・商品券等の譲渡
- 住民票交付等の行政サービス
- 社会保険医療の提供
- 授業料
- 住宅の貸付
( ゚д゚)<"代表的"って、これ以外にもあるってこと?
(´・ω・ `)<そらそうよ。
( ゚д゚)<経理の人って、それ全部覚えてるん?
(´・ω・ `)<ぶっちゃけ無理や。よく出てくるパターンしか覚えとらん。税理士さんにしょっちゅう指摘されるわ。大きくは13種類だけなんやけど、それの中でも細かいルールがあって、例えば、土地の貸付は非課税やけど、貸付期間が1ヵ月未満やったり、駐車場とかの施設としての貸付の場合は課税対象や。あと、切手は非課税やけど、郵便サービスは課税対象やから、実務では切手購入は課税扱いにする。それから・・・
( ゚д゚)<あー、分かった分かった。もうええもうええ。
免税取引とは
《免税取引》とは、イコール輸出取引のことです。
免税取引は、4要件を満たす取引であり、消費税の課税対象ですが、課税時の適用税率が0%となっています。
( ゚д゚)<非課税と免税は何が違うん?「課税されない」も「税率が0%」も一緒やろ。てか、「課税するけど、税率は0%」て、どないなっとんねん。
(´・ω・ `)<分かりにくいじゃろ。これな、同じじゃないねん。納付税額の計算式を見直してみよか。
(´・ω・ `)<消費税の納付税額は、消費税額と仕入税額控除をそれぞれ計算して、差し引きして出すわけやけども、
( ゚д゚)<ほんほん。
(´・ω・ `)<このうち、消費税額を計算するときには、非課税も免税も、ついでに不課税も同じことや。
( ゚д゚)<おお、やっぱおんなじか。さすがぼくやな。勘が良すぎるわ。いつかカンヨスギになったらどうしよう。
(´・ω・ `)<大丈夫。きみはカンヨスギにはならへんよ。
( ゚д゚)<なんでや。
(´・ω・ `)<そのくだり広げたいの?
( ゚д゚)<うん。
(´・ω・ `)<そか。でも今度にしてくれるか。
( ゚д゚)<なんでや。
(´・ω・ `)<やめろっ。
( ゚д゚)<うい。
(´・ω・ `)<よし。でな、消費税額の計算をするときは、非課税・免税・不課税に違いは無いけど、この3つは仕入税額控除の計算をするときに違いが出てくるんよ。
( ゚д゚)<ほーん。
(´・ω・ `)<まあ、そのへんの詳しいことは、次回かその次くらいでな。
( ゚д゚)<うい。でな、カンヨスギがな、
(´・ω・ `)<やめろっ。
8%課税取引とは
《8%課税取引》とは、いわゆる"軽減税率対象取引"のことで、次の2つのいずれかに該当するものです。
- 飲食料品の譲渡。但し、酒類の譲渡と外食・ケータリングに伴う譲渡は除く。
- 新聞の譲渡。但し、一定の掲載内容を含み、かつ定期購読契約によるものに限る。
8%課税取引は、4要件を満たす資産の譲渡等であり、課税時には8%の税率が適用されます。
( ゚д゚)<ケータリングって何じゃい。
(´・ω・ `)<普通の外食は客が店に行って食事をするやろ。
( ゚д゚)<話そらすなや。ケータリングって何じゃい。
(´・ω・ `)<落ち着け。そらしてへん。
( ゚д゚)<そか。ほいで?お腹すいとるんか。
(´・ω・ `)<きみがそらしかけとるがな。あんな、ケータリングは、外食の逆で、飲食店が客のとこに行って、仮設厨房とかを作って食事を提供するんや。
( ゚д゚)<おお、そういうことか。じゃけー、外食と同じ扱いにしとんのやな。
10%課税取引とは
《10%課税取引》とは、【4要件を満たす資産の譲渡等で、適用する税率が10%とされている取引】のことです。
不課税でなく、非課税でなく、免税でなく、8%課税でもない、最後までフルイに残ったものが10%課税取引です。
これね、超めんどいんすよ
( ゚д゚)<ほんほん。そしたら、経理さんたちは仕訳を作るたびにこのフルイを掛けて、消費税区分を判定しとるんか。
(´・ω・ `)<せやで。
( ゚д゚)<なんか超めんどくさそうやな。
最後にちょっとグチりますと・・・これね、超めんどいんすよ。
特に"軽減税率"ができてからがひどい。不課税かどうかとか、非課税取引かどうかとかは、ぶっちゃけ、税理士さんにお任せできちゃうんですが、軽減税率は自分らで領収書を一枚一枚目で見て確認するしかないので・・・
例えば、ウチの会社は、社員の出張のときの食事代を補助しとるんですが、「外食かどうか」を毎回確認しなければならなくなりました。
外食なら10%で、コンビニ弁当なら8%です。レジ袋が有料化されてからは、レジ袋の分は10%なので、弁当分とレジ袋分で仕訳を2つ打ち込まないといけないってのも加わりました。インボイス制度が始まったら、これに登録番号の確認作業も加わります。
こんなもんさっさと廃止したらええねん(´・ω・ `)
おまけ
この放送、たまたま生で見てたんですが、
ここのところを有働さんが「はい、はい。」とか言ってスルーしてたのにおったまげたというか・・・
「非国民は旅行行くな。」って言っても、つっこまれない空気がもうできあがっちゃったんですね。
参ったなあ(´・ω・ `)
とはいえ、「非国民扱いされたくないから」っていう理由でワクチン打つのも癪なんで、こんなもんじゃあ、ぼくは打たんですよ。
日本人は本当はもっと豊かになれます。そのためにはもっと多くの人々が貨幣と経済の仕組みを理解しなければなりません。
私たちが、そして次世代の子供たちが、貧困に怯えずに暮らせる日本を目指しましょう。
( ゚д゚)<最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!!
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